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歌行燈 (1943)

監督
成瀬巳喜男
  • みたいムービー 6
  • みたログ 25

4.10 / 評価:10件

唄が駄目なら…。

  • bakeneko さん
  • 2009年7月28日 17時13分
  • 閲覧数 502
  • 役立ち度 4
    • 総合評価
    • ★★★★★

泉鏡花の同名原作に基づいた、“緊張感溢れる人間ドラマ”と“和曲&舞の見事さ”を堪能出来る“芸道もの”の傑作であります。

今では時代劇の中でさえ全く顧みられていませんが、1960年代までは多くの映画に、小唄、能、狂言、長唄、舞踊、三味線、鼓、和笛等の音楽のシークエンスを、物語の要&観客へのサービスとして取り入れていました。
稲垣浩、内田吐夢、小津安二郎、溝口健二、成瀬巳喜男、木下恵介、黒澤明、川島雄三、岡本喜八らは、特にこれらの和楽的要素を多くの映画の芯に持ってくると同時に、劇中で超一流の“芸”を見せてくれていました(他の作者の娯楽作品中にも多くの名演のシークエンスが納められています)。
これらの和楽を西洋音楽と同等に楽しむ耳を、過去の日本人は持っていたのですが、現在では、まず芸能界でこれらの分野が顧みられていないという“西洋(というかアメリカ)一辺倒”の価値観が芸能の主流を成しています(両方楽しめた方が、娯楽のレパートリーが増えて良いと思うんだけどなあ)。

本作は、“芸”がストーリーの中心となりますので、超一級の和楽&舞を堪能しつつ、成瀬の的確な人間描写&劇的緊張の昂揚を楽しめる贅沢な作品となっています。
更に、25歳の山田五十鈴がとびきり美しく、吹き替えなしで素晴らしい“舞”を見せてくれます。そして、小唄や鼓の音の響きも“戦後では敵うものが無いほどの名人芸”であります。

シンプルで力強いストーリーですので万人向けですし、若い方はこの機会に“和楽”を試してみられるのも面白いかもしれません。


ねたばれ?
五十鈴の舞の動きは、後に「蜘蛛の巣城」の“あの演技”のモチーフとなったのかも。

詳細評価

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