ここから本文です

そよかぜ (1945)

  • みたいムービー 1
  • みたログ 9

3.75 / 評価:4件

戦後日本映画の第一作

  • oldfilmer さん
  • 2009年10月18日 1時52分
  • 閲覧数 562
  • 役立ち度 4
    • 総合評価
    • ★★★★★

 終戦後、日本映画界が最初に公開した記念すべき作品である。つまり、GHQが映画検閲で最初に許可した最初の映画ということになる。GHQのポリシーとしては、チャンバラ映画はご法度であった。片岡千恵蔵がチャンバラ映画が御法度のために、刀をピストルに持ち替えて「多羅尾伴内」シリーズの出演に至ったことは有名な話である。この「そよかぜ」は音楽映画であり、めでたくGHQをパスした。
 本作品は劇場が舞台になっており、照明係の少女、みち(並木路子)が歌手を志し、劇場仲間である音楽家たちの力添えで、劇場のソロ歌手としてデビューするまでを描いた60分という短編に近い映画である。劇場というのは、歌や歌芝居などをプログラムに乗せる類のもので、ロンドンのミュージック・ホールなどに近いと思われる。現在ではこういう劇場を見かけないが、戦前の日本にはあったのかもしれない。
 劇場の音楽家として、トランペット奏者に上原謙、トロンボーン奏者に佐野周二、サックス奏者に斎藤達夫という戦前からのスターを配し、このうち、上原謙はピアノも演奏し、みちの声楽レッスンも受け持っている。この三人は既に名声も確立し、演技力も際立っているので、この作品を堅実な仕上がりにしている。
 並木路子はこの映画の出演時が24歳であるが、この主題歌の「りんごの唄」をすぐに霧島昇とのデュエットでレコード化して大ヒットとなり、戦後歌謡曲史に大きな名を刻んでいる。松竹少女歌劇団の出身であるが、この映画では歌唱力は素晴らしいが、やや稚拙な演技が気になる。他に、霧島昇と二葉あき子が出演して歌唱を聞かせているので、往年のファンには堪らないだろう。全体として、軽い作品であり、楽しめる出来栄えになっている。映像や音声は意外なほど鮮明である。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 未登録
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここま>
でです このページの先頭へ