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今ひとたびの (1947)

監督
五所平之助
  • みたいムービー 1
  • みたログ 8

3.00 / 評価:3件

携帯の無い時代の恋愛ってスリリング!

  • bakeneko さん
  • 2011年3月10日 10時15分
  • 閲覧数 237
  • 役立ち度 4
    • 総合評価
    • ★★★★★

高見順の原作の映画化で、邂逅と流転を繰り返す“結ばれないふたり”の数奇な運命に浮沈する恋愛を、支那事変から戦後までの日本の世情の変化をアクセントにして語る“恋愛&運命大河ドラマ”のロマンチックな佳作であります。

え~、メロドラマの見せ方には、
時代や背景等の周囲の事象等を最低限にして、恋する2人の心理と恋の顛末に焦点を絞るー作劇(「男と女」、「浮雲」等)と、
社会的な事件や世相を反映した描写で、時代のうねりを描きながらその中の恋人達を見せるー作劇が有ります(「ドクトル・ジバコ」、「風と共に去りぬ」等)。
本作は、奉仕活動に献身する左翼的な医師と進歩的な思想の富豪令嬢の運命的な恋を、世相がきな臭くなって来た支那事変前後から、思想弾圧の時勢、戦中の抑圧期、戦後の混乱期の様々な障壁に翻弄される様にハラハラさせながら魅せてくれます。
いつも凝ったカメラワークや移動撮影に見事なショットを見せてくれる五所平之助は、一つ一つのシークエンスを丹念かつ野心的な絵と入念な演出で描いていて、それぞれのエピソードに観客を一喜一憂させてくれます。そして、普通のメロドラマよりも遥かに大きなタイムスパンで描かれ、主人公達の境遇の変化も劇的ですので、観客は先の読めない物語の流転を緊張感を維持しながら最後まで見届けることになるのであります。
ヒロインの高峰三枝子は抜群の美しさと本物の育ちの良さで、このメロドラマを引っ張っていますし、ニコライ堂を始めとした風景もロマンチックな物語を盛り上げています。そして、様々な物語の起伏のフィニッシュとしてのラストシークエンスの見事さで、本作は文芸作品レベルの品格と完成度となっています。

ロマンチックなメロドラマとしての“甘さ”と硬派な社会ドラマとしての緊張感を併せ持つ作品ですので、女性のみならず男性も楽しめると思います。


ねたばれ?
もう少し厳密に日時を決めた方が楽だったのでは?

詳細評価

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