女
作品レビュー(6件)
- kun********
2.0点
1948年製作 終戦後3年 戦後の荒廃は殆ど画に出てこない 碌でもない男といいようにされる女の逃避行 全体的に見どころもなく進みつまらないなぁという印象だがラストの火事のシーンはエキストラも多く見応えはそれなりにあった まぁそれだけの映画ですね ところでこの年代ってもう普通にトーキーなんですね まぁよく考えたら戦前のニュース映画もトーキーだったね
- spf********
4.0点
この時代にこの撮影の仕方は斬新そのもの。 女って弱くて、勝手な生き物ですね。
- kou********
3.0点
物語は特に面白くはないが、カメラを傾けて撮影する手法を多様したり、クローズアップのカットを多様したりと、当時としてはいろいろと実験的な試みをしていたのではないかと推測される作品であった。 終盤の火事で混乱している街中を追いつ追われつの疾走感は、なかなか大掛かりな撮影がされていて、この作品の肝となっている。
- kih********
5.0点
敗戦によって新しい社会に転換する。女性の価値観・人生観もそうだ。我慢・従属を強いられていた女性が自立と自律の権利に目覚める。それが、机上の論理ではなくて娑婆に生きる生身の女に自覚させる。この場合、女の自立は女にとっての権利というより、女に課せられた義務であるように見えた。 小田原の駅名が「をだわら」と表記されるのだから、これは終戦直後のことだということが分かる。帰還兵の中にこういう荒くれも多かったことだろう。「戦争のせいでグレた」という意味の弁解も聞かれるが、だからといってこれが反戦の映画とはなっていない。あくまで、こういうあくどい男との関係の中から自立する『女』がテーマなのだ。 木下監督の後の『お嬢さん乾杯!』や『女の園』にも共通して、それぞれの境遇でのそれぞれの生身の『女』に、自立を求めている。『…乾杯』や『…園』の女たちとは環境が違うのだが、しかし圧倒的多数の庶民の中の女の自立のプロセスだ。 木下監督の社会観・人生観・女性観というのが分かる作品だが、そういうテーマ性から離れても、味わいのある映画だ。たった二人だけで構成されるストーリーなのに退屈しない。大きな起伏もない平坦なストーリーなのに退屈しない。それは、互いの心中を探り合う心理描写の巧みさによるのだろう。大した演技であり演出だ。 火事場の緊迫感にも圧倒される。ひょっとしたら、火事場の混乱と戦場の悲惨さを重ねているのかもしれない。今でこそ一歩引いて見られるのだが、公開当時(戦後4年目の1949年)であれば、被占領下にあって、何もかもが大混乱であったのだ。それは私の幼少の頃で直接の記憶には残っていないが、映し出される映像には、人の表情にも鉄道にも風景にも、思い当たることが多々ある。 うちでは、母は自立することもないまま老いて他界した。娘たちは自立が当然のように生きている。時代が変わるのには数十年かかるのだ。 (木下監督を描いた『はじまりのみち』を観て、改めて何か彼の作品を観たいと思って本作DVDをレンタルしたのだった。)
- bakeneko
5.0点
ネタバレ揺れ動く心
このレビューにはネタバレが含まれています。 - sei********
3.0点
木下恵介監督1948年作品。 主演は小沢栄太郎と水戸光子の二人だけ。 腐れ縁の男と女の振り子のように揺れ動く心境を楽しめる。 木下恵介にしては異様にアップで撮ったり実験的な作品。楽しく撮ったのが想像できます。 特にクライマックスの火事の街、二人の緊迫感を上げる素晴らしい演出。しかし、まぁ、このセットはとにかく凄いですよ。