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王将 (1948)

監督
伊藤大輔
  • みたいムービー 4
  • みたログ 89

3.93 / 評価:27件

王の眺めとは

  • kor******** さん
  • 2014年2月13日 4時42分
  • 閲覧数 550
  • 役立ち度 3
    • 総合評価
    • ★★★★★

「通天閣打法」で有名な坂田三吉のモチーフともなり、その何倍も有名な将棋棋士阪田三吉の半生を描いた作品。劇作家北条秀司の原作『王将』初の映画化であり、晩年の阪東妻三郎が現代劇にて名演技を光らせ、献身的な妻を演じきった水戸光子、メガホンを取った伊藤大輔監督の秀逸な演出が抜群にかみ合っている一作です。

自分の名前の書き順すら間違えてしまう将棋バカ一代が主でありますから、支える家族の服や仏壇すら質に預けてしまい、目を患うも治療する金などありはしません。通天閣の煌びやかな光とは正反対の底辺な暮らしを必死に支える妻の想いも途切れかけたその時、天は王になる使命を告げるわけです。

観客を飽きさせないスパイスとしてスリリングなコマ送り(必死で走っている目線でのカメラワーク)を挟んだり、宿命の敵として対峙していた関東と関西との軋轢についても描いている点は興味深かったです(なにより東京出身の阪妻が関西の人を演じるという点が粋)

正真正銘の「王」となるものは目の前の勝利だけを求めてはいけないと天の声は教えているようで、文句のつけようのない実力と、妙見さんの罰まで被ろうとする妻の献身的な愛が勝ち得たものはいずれ消え去る「称号」などではありませんでした。しかし、夫婦二人三脚で上り詰めた景色は通天閣の頂上にも勝る、それは見晴らしが良かったものでしょう。


・余談

・ことあるごとに南無妙法蓮華経を唱える家族は、他国の人から見ればただのカルト一家かもしれない(笑)

・先日観賞した『四谷怪談』(木下恵介監督)で悪人を演じた役とはこれまた正反対な役ですね滝沢修さん。

詳細評価

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