ここから本文です

ターミネーター2 (1991)

TERMINATOR 2: JUDGMENT DAY

監督
ジェームズ・キャメロン
  • みたいムービー 203
  • みたログ 1.1万

4.54 / 評価:4315件

地球を救うのは力か、それとも……

  • boo***** さん
  • 2020年11月4日 11時43分
  • 閲覧数 325
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

2020年になってようやく鑑賞した記念に。

この映画は「機械と少年の心の繋がり」「ジョンの成長」という観点で語られる事が多いようだが、私は良くも悪くもこの映画の主人公はサラだと思う。

正直言って、サラにはイライラさせられた。こういう女は嫌いだ、なんて言うのは良くないが。

たまたまジョンの母で、カイルと接点があっただけの存在。それなのに、1でのt-800との対決以来、自分は大衆とは違う、選ばれた人間なんだ、とでも言わんばかりに何か悟ったような気なり、暴走していく。

ジョンに無理矢理格闘術を教えたり、新しい彼氏に未来の話ばかりしたり、サイバーダインを無計画に爆破しようとしたり、助けてくれたジョンにも言い方を考えずに叱責するシーンから、他人の気持ちを省みていないことが分かる。


そして、利便のためにスカイネットを開発しているダイソンを殺そうとするシーンで怒りながら「あんたのせいで」という言葉を放ったこと。

「命を生み出すのは女、男は暴力しか脳がない」
と怒りをぶつけるシーン。

確かにサラは世界を守ろうとはしているのだろう。だが、その原動力は「憎しみ」「私怨」だという事が分かる。

カイルを失った事、その後いい男に巡り合えなかった事。自分の悲しみや不遇を未来のスカイネットのせいにして、それを抹消することに躍起になっているようだ。

反対にジョンはどうだろう。

確かにサラや継父のせいでグレてはいたが心は優しかった。
「人を殺すのは絶対ダメ」「ママを助けなきゃ」
t-800と出会ってからいつだって彼は他人のために動いていた。

それが顕著に現れているのがガソリンスタンド(?)で遊ぶ子供達を見つめるシーン。何気ない幸せがなくなる事に深い悲しみを覚え、涙する。

それとは対照的なのがサラ。
エンリケの家で夢を見るシーンだが、その夢。ジョンと同じように沢山の子供と、保育士だったはずの自分が遊んでいるのだが、メインは子供達ではない。

必死に子供達に呼び掛ける「自分」なのだ。
そして核が爆発し「自分も」焼けてゆく。

人々の幸せを守りたい、心からそう決意するジョン。

これだけ私が必死に訴えてるのに皆聞いてくれないから、結局世界は滅びるんだわ、という悪夢を見るサラ。

やはり、ジョンが指導者になれてサラがただの女戦士に過ぎない理由がここにある。

「愛」があるかどうかだ。


同じ目的で戦うt-800さえもビジネスパートナーとしか見ていなかったサラ。

「友」というか「父」というか。t-800に愛を持っていたジョン。

そのジョンの大きな愛が、ただの機械に心を与えた。

そしてジョンが心を与えたのは、サラにもなんだと思う。

結論として、サラには心がなくなっていた。審判の日を阻止するために生きるロボットになっていた。
そのサラが、ラストで自分からt-800に手を差しだし握手したことで、サラの心に血が通ったことを表しているんだろう。

「愛は地球を救う」
なんて言うと、24時間テレビかよとツッコまれてしまうだろうが、割と本気で地球を救えるのは愛しかないと私は思う。

最近は世の中をよくしようと沢山の啓発をする人がいる。
環境破壊問題はもちろん、人種差別、LGBT差別、フェミニズム、政治デモ、ヴィーガンデモ、などなど挙げればきりがない。

しかし、そういった啓発をする人を見ているとどうだろう。他人を裁き、攻撃性をはらんだ物言いをし、時には暴力にさえ訴える。

これでは、サラやターミネーターと全く同じだ。自分の果たしたい目的のためにはなりふり構わない、ロボットだ。

だから、子供達に涙したジョンのように、まずは身近な、自分の接する範囲の人に愛を示す事から始めないといけない。

それができない人間が、不特定多数を救うことなどできないと、ジョンが教えてくれているのだから。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 泣ける
  • 勇敢
  • 切ない
  • かっこいい
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここま>
でです このページの先頭へ