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カルメン故郷に帰る (1951)

監督
木下恵介
  • みたいムービー 9
  • みたログ 250

3.63 / 評価:82件

疑ってすいません

  • kor******** さん
  • 2014年1月24日 1時57分
  • 閲覧数 1774
  • 役立ち度 10
    • 総合評価
    • ★★★★★

松竹映画30周年を記念し国産初の長編カラー映画として映画史に残る作品として位置づけられてはいますが、メイクや衣装、ロケーションなどの色使いに目が行きがちで脚本は多少疎かなのでは?と観る前から疑ってすいません。芸術は文化と帰郷した主人公であるストリッパーを肯定することは即ち、映画も立派な文化だと革新的な行動をしている制作サイドも公然と肯定している力の籠もったメッセージ性が受け取れた一作です。

しかし、先日観賞した『笛吹川』(1960年公開)はモノクロフィルムに色を塗る斬新な手法を試みた作品で、松竹映画=アットホームで保守層をターゲットにした作風と勝手なイメージを持っていましたが(大島渚監督などは別)木下恵介監督は非常に新しいことに対し意欲的に取り組む人間であったと何作かの作品を通し感じました。

さて、作品の内容に迫ります。

「故郷に錦を飾る」田舎が田舎であればあるほど、都会への憧れを強く抱くもので、浅間山のふもとで牛がのどかに歩く牧歌的な風景が本作の舞台。車なんて希少です。なんたって移動手段は基本馬車ですもの。そこに派手なドレスをこしらえ「あたしゃモダンな街娘~♪」と生足を露出した女性が帰省すれば村中大パニックになるのは必然ですね。

ストリップ=裸踊りと認識され、周囲から好奇心と嫌悪感を抱かれる苦悩を芸術と割り切ろうとするも内心はその芸術を見失い気味である主人公。そして家出をした娘でも彼女の行動を泣きながら擁護する父の情愛がなんともたまりません。村の悪役にも良心が目覚め盲目の作曲家にオルガンは返され、カルメンなりの錦を飾り村を去る。そして村には村の踊りがあるとして校庭でフォークダンスを踊り終わりと。

革命的な芸術は血をなくして成り立たないものであり、笑われて、恥ずかしい思いになろうが我が子の意思を尊重させてやる父の愛情は終戦直後に芽生えた「自由への尊重」といったところでしょうか。先人達の挑戦に拍手を送りたいと思える一作です。


・余談

・水着ですら「素っ裸」な価値観。そして昔の運動会って村を起こしての大イベントだったのだな~と再認識。

・高峰様よく見ると健康的な足だこと。でも美声。負けじと笠さんも唄います。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 楽しい
  • パニック
  • セクシー
  • コミカル
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