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我が家は楽し (1951)

監督
中村登
  • みたいムービー 5
  • みたログ 14

3.83 / 評価:6件

地獄先生森永ぬ~べ~。

  • 二酸化ガンマン さん
  • 2015年3月29日 18時03分
  • 閲覧数 514
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

(レビューのタイトルは思いつきで適当につけています。映画の内容とは全然関係ありませんのでご了承ください。)

中村登と言えば「湖の琴」「古都」「智恵子抄」などの格調高い文芸作品が頭に浮かびますが、実は職人監督として様々な作品を残しています。そんな中村監督の出世作がこの「我が家は楽し」です。
一家のあるじ笠智衆は森永製菓の人事課長です。まだチョコボールもチョコフレークもエンゼルパイも発売する前の時代ですが、それでも森永と言えば大企業でしょう。そんな森永の課長クラスでも、一家の家計は火の車なのですから当時の日本がどれくらい貧しかったかがよくわかります。
奥さん役は山田五十鈴。綱渡り気味な家計に頭を痛めながら一家をよく支えており、笠智衆の夫とは信頼し合っています。そして二人には高峰秀子と岸恵子の姉妹がいます。女優王国松竹では当たり前の事でしょうが、冷静に考えるとこれはすごい一家です。山田五十鈴の奥さんにデコちゃんとイヴ・シアンピの元嫁(って旦那は別に有名じゃないですが)が姉妹というのは、ロック的に言えばジミ・ヘンドリックスの父親にエドワード・ヴァン・ヘイレンとイングヴェイ・マルムスティーンの兄弟がいるような事態でしょう。ますますわかりませんが。
笠智衆は勤続25年で表彰され、金一封をもらいます。夫婦はささやかなごちそうを食べて何を買おうかなどと相談します。そのあたりから笠智衆に死亡フラグらしきものが立ち始めますが、案の定帰りの電車の中で金をスラれてしまいます。このままでは岸恵子が楽しみにしていた修学旅行にも行けなくなってしまうため、山田五十鈴は着物を売ってお金を作ります。森永で修学旅行が危ないのですから、これがうまい棒とかチロルチョコとかだったら遠足も無理でしょう。安心して修学旅行に行くためにはネスレあたりに勤めねばなりません。
高峰秀子は絵を描いていますが、コンクールに落選ししかも病弱の恋人佐田啓二も死んでしまったために落ち込んでいます。そんな折、家主が一家の土地を隣家に売る事を決めてしまい彼らは行くところがなくなってしまいます。
しかしそこは城戸イズム華やかなりし時代の松竹映画、お祭りの日にもらったチョコボールで金のエンゼルが当たったようなささやかな奇跡が起こります。秀子の描いた隣家の絵を気に入ったそこの主人の計らいで立ち退きはキャンセルとなり、秀子が母をモデルに描いた作品が遂に入選します。こうして一家に明るい団欒が戻るのです。
この時代の現代劇は貧しさと無縁ではありませんが、そこに絶望的な暗さがありません。あえて前向きに作っているという事もあるでしょうが、やはり戦争の暗いトンネルを抜けた解放感はあるのかもしれません。

詳細評価

物語
配役
演出
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音楽

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