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馬喰一代 (1951)

監督
木村恵吾
  • みたいムービー 6
  • みたログ 24

3.70 / 評価:10件

今は描けないだろうドラマチックストーリー

  • オレンジ14 さん
  • 2016年10月31日 0時26分
  • 閲覧数 854
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

馬喰一代 木村恵吾監督の昭和初期北海道北見を舞台に
子供の願いをかなえる為に頑固に頑張る親子愛の人情物

映画始め舞台は「馬市」から始まる、馬喰とは
馬・牛の売買・仲介をする商人のことで主人公はいい馬を育てる
ことができる設定となっていい馬を売る馬喰としては評価がある
酒さえ飲まなければ気持ちのいい奴であるこの米太郎
当時のキャッチコピー「いろはも知らぬ、情けも知らぬ、
酒と喧嘩のガムシャラ男の我が子にそそぐ野性愛!」
さすが大映節という通りむちゃくちゃでまっすぐで金に
汚い奴が嫌いで愛すべき天然である

冒頭で馬市に来ていた知り合いの下駄屋から下駄を買ってやる
それで米はいくつ買ってやるか馬喰仲間が賭け事をする3つだ
4つだ賭けるが次の瞬間山のように買った下駄を肩から
ぶら下げている思わず笑ってしまったがこの話最近では
トンビとかに例えられるんだと思うが親が苦労して我が子を
送り出すというテーマ的には湿っぽさが付きまとうと思います
確かになるのですが全体的にコミカルなトーンがあり
ドリフのコントのような博打後の乱闘シーン酒瓶の下りや
駅馬車のようなチェイスシーンがあったり
米さんと京マチ子さん扮する酌女「ゆき」との掛け合い
米さんずっと鈍いからずっと雪の思いに気づかない
そこで起こるすれ違いが面白い、いつも怒らす
ゆきに飲み屋のツケがあるので頭も上がらない
左卜全、菅井一郎、潮万太郎各キャラにきゃら付けをして
変な一体感が生まれる、一座っていうかこの集団でやれば
面白いと思えてくる、因みに菅井一郎さんは水道橋博士に
声まで似ている、博士としか思えない(笑)

冒頭馬市コミカルなシーンから奥さんとのシリアスシーン
病弱さ貧しさを伝える、そしてコミカルなシーンを挟みつつこんな性格だから
家庭を顧みない、ついには奥さんの死、奥さんが残した
血のにじむようなヘソクリと泣かせる泣かせる
賭博はやめ酒は減り男一つで我が子「太平」育てる
面白さがある中でいきなりの悲しみがあるので効果が出る
監督の木村恵吾監督はオペレッタ映画日本の喜劇映画の
源流となった人、喜劇は三宅裕司さんが言っていたが
面白いことしてますよとやるんじゃなく真剣にやってる中で
おかしなこととなるから面白いと逆もしかりまたこの監督スポーツ描写が
上手い、太平のために三輪車を獲得するために相撲大会に出るが
その描写の燃え上がらすことこの上ない、観客になりたい
主人公応援しようと思う事をすべてやっている主人公が負け
そうになるその最中聞こえてくるものとはなど今ではベタ
しかし燃える素晴らしい、また劇中出てくる小道具下駄
数が減ると太平が大きくなる時の流れだったり風船描写このシーンは印象的だ
今回悪役の志村喬「六太郎」米さんとは
真逆の金に汚く米さんと何かと最後まで争う構図となり
太平やゆきに手を出してくる
今回太平の将来の道を掲示する役でもある太平は勉強ができ
中学に行きたいと願う
米さんは太平は将来馬喰になると思ったが太平の将来を
考えそれが1番と、中学へ行くための金を稼ぐため必死で働き
太平を育てる米さん
それで中学へ行くために懸けたのが亡き妻の残した金で買った
伏見という馬で将来を期待されていた、そんな中もう小学校
卒業という時になり伏見が病気になってしまう金がないようで
満足な治療を受けさせてやれないようでゆきが自分を担保に
六太郎から金を借り入れる手筈をするがこれを米さんは
六太郎がら借り入れるのもあるが太平を取られるのが嫌という
一心で自分の子ためなら下げたくない頭も下げる時もあると
思う、子供のためずっと育ててきた伏見、馬喰としての
プライドで戦う、

また人情話なのだがある不思議な演出をする
伏見が病気に臥せっている時いきなりカメラが斜めになる
一度目はわからないがその後伏見が復活して競馬に出て
優勝した時にまた斜めに、その時仏壇の花が落ちるこの映画
ここで賛否は分かれそうだがこの映画幽霊が出ている
姿は描かれないが親心の現れが伏見優勝でその賞金で
太平を送り出す、斜めになるときは異常なことが起きて
いる馬鹿らしくなりそうだが決してそうはならない
スポーツ観戦描写が上手いので奇跡が起きたように更に
名優たちの演技もあってあぁそうだったのかとなると
思う、決して特別ななことが起きているわけじゃない
なぜ勝かのロジックとしてひっそり示される、コミカル
ながら重厚に見えるのはそういった演出が通して行われて
いるからだろう

権力に屈さず良心的なところに奇跡が起きる貧しくても
生き残れる心強さのような「親の思い」弱ったところに
力は集まるキャプラのような、ついには六太郎もあきらめる
いい人となって終わる、こんな風な主人公はもう描かれ
ないであろう良心的な映画、歌の繋ぎ方やらラジオやら
演出ともに演技もとてもよかった映画でした

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