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珍説忠臣蔵 (1953)

監督
斎藤寅次郎
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3.25 / 評価:4件

珍説とはとても言えないが…。

  • kug***** さん
  • 2013年9月30日 1時13分
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    • 総合評価
    • ★★★★★

 戦前最大のコメディアン「エノケン、ロッパ」 エノケンこと榎本健一も怪我から一線を退き、ロッパこと古川緑波が最大の重鎮だった時代です。
 そんなロッパ演じる大石蔵之介を筆頭に横山エンタツ、花菱アチャコ、伴淳三郎、川田晴久、田端義夫(バタヤン)、堺駿二、一龍斎貞山、柳家金語楼、阿部九州男と当時を代表するコメディアン(一部、名脇役俳優兼)が大終結。

 『その悪辣さから浅野匠守に殿中で斬りつけられるも、未だ凝りずに米の買占めをはじめ悪行の限りを続ける江戸の嫌われ者「吉良上野介(伴淳三郎)」 今日も町では、吉良を非難する芝居が上演されている。
 そんな芝居の役者を自分の影武者にする吉良。ところが、本物がいては邪魔なので、炭小屋にお気に入りの女中ともども閉じ込められることに…』
 以上、本作の「珍説らしき部分」でした。
 後はひたすら、忠臣蔵のダイジェスト版がコミカルな演技とギャグを交えながら割りと忠実に展開しちゃいます。

 ロッパは実に堂々と蔵之介を。基本的に真面目に蔵之介をやっていますが、討ち入りの時には夜鳴き蕎麦屋に太鼓を叩かせて15杯も蕎麦を食べてたり。
 エンタツはいつもの眼鏡姿で吉良の手先として、チャカチャカと蔵之介の内定を。
 アチャコは天野屋利兵衛ならぬ天野屋アチャ兵衛。かなりのお調子者。
 堺駿二はいつもの調子のオバちゃん女装で小春屋の店番。これが四十七士の「村松喜兵衛」(笑)最後は腰元たちに長刀で袋叩きにされてもなぜか生きてる。
 バタヤンはいつものギターを弾いて情報収集する「横川勘平」
 阿部九州男の「堀部安兵衛」はすぐに「ガソリン切れ」をするので、常に酒を飲まないと強くならない(酔剣?)
 田崎潤の「不破数右衛門」は忠臣蔵の芝居を現実と勘違いするおバカさん。
 彼ら四十七のダンダラにはローマ数字で背番号まで入っていて、主題歌にまでそれが歌われてる。ちなみに登場してない四十七士は、なぜか野球選手の名前に…。
 そんな無茶苦茶なキャラクターたちの芸のアンサンブルと、バカバカしい台詞まわしで笑わせる作品です。
 「貧乏人は麦を食え」「原爆(原麦)を食らわせろ」「冷たい戦争がはやりの時代ですからなぁ」「テレビジョンに出たいわぁ」 もう、時代劇の台詞じゃないですね(笑) コメディの時代劇だといつものことですが。
 決してつまらないわけじゃないんですけど この手のギャグは歴史考証、時代考証をきっちりとした上で大嘘の歴史ギャグをやっちゃうモンティパイソンが基本の人にはちょっとつらいかもしれませんね。「ライフ・オブ・ブライアン」とか
 討ち入り前に実名で芝居やってる(忠臣蔵はわざわざ南北朝時代に舞台を変え、登場人物も別人ということにしてます。そもそも芝居になったのは討ち入りの一年後くらいから)とか、吉良が諸悪の根源だったとかも歴史的にはありえないわけです。

 ノリと台詞回しと動きだけで面白くする古きよき昭和の笑いですね。
 この映画を見るだけで戦後直の人気お笑いスターの大半が見れる、実に贅沢ないい映画です。
 歴史を楽しむ形でゆるりと見るのが良いでしょう。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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  • ゴージャス
  • コミカル
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