解説
渋谷実監督による「てんやわんや」「自由学校」に続く獅子文六作品の映画化。前二作同様、斎藤良輔が脚色を担当している。 志村亮子は横浜で慈善事業の混血孤児収容所〈双葉園〉の理事を務めていた。夫の四方吉はかつて優秀な実業家だったが、終戦とともに虚脱状態となり、今はパンパンの英文レターの代筆で小遣いを稼ぐ毎日。そんな四方吉はキャバレーを手伝うことになり、ふだん自分を馬鹿にしていた亮子のもとを去っていった。四方吉は自分を見込んでくれた新興財閥の武智のため、土地買収の交渉をした。交渉相手はドゥヴアルという外国人バイヤーだったが、彼は半金を受け取るとそのまま海外へ逃げてしまった。土地はすでによそに売却済みだったのだ。
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