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プーサン (1953)

監督
市川崑
  • みたいムービー 1
  • みたログ 64

3.54 / 評価:13件

トラックが表しているものは…。

  • bakeneko さん
  • 2009年7月24日 16時14分
  • 閲覧数 592
  • 役立ち度 7
    • 総合評価
    • ★★★★★

戦後の混乱期の世相と心象風景を上手く切り取ることに成功した、市川崑の才気溢れるデビュー作でもある、人間&社会喜悲群像劇であります。

原作の横山泰三の新聞連載漫画“プーさん”と“ミス・ガンコ”をモチーフに、当時の経済的&文化的混乱を群像劇で描いた本作は、怜悧な知性と状況分析に依って、“ヒューマニズム的明るい笑い”よりは、“諦念的で暗鬱なユーモア”を感じさせるものとなっています。そしてその合間に、ちらちらと見え隠れする戦争の記憶&予感は“死と暴力”の暗然とした存在と力を見せて、苦い印象が鮮烈であります。

とは言っても、映画自体は細かいユーモラスなエピソードの積み重ねからなっており、肩の凝るものではありません。
そして、様々な登場人物が“本人同士が面識が無いままの状況”を電車や雑踏で見せる等、“現実の奇妙な可笑しさ”の演出も見事であります。
そして積み重なっていく小話がやがて、それらの“他人の集合体としての社会全体”を活写する構成は見事であります。
登場俳優は豪華で、主演の伊藤雄之助と越路吹雪(可愛い♡)以下、藤原釜足 三好栄子、小林桂樹、木村功、八千草薫、杉葉子、菅井一郎、小泉博、山本廉、加東大介、村上冬樹、トニー谷、平田昭彦、谷晃、山形勲、等が名演&怪演を魅せてくれます(他にも当時の文化人が沢山!)。

今日の状況と酷似した、ドライな空気感も絶妙な作品で、(現在では多くの事実が忘れ去られている)1950年代前半の社会的状況も勉強出来る映画であります。

あと、男性にとっては八千草薫が天女のごとく美しい映画でもあります(彼女だけでも一見の価値有りです)。

ねたばれ?(当時の社会状況ですが)
一級の劇場で芸術として見せていたのは…。
朝鮮戦争の特需の正体(時計、ミシンの名目で作っていたのは…)。
等、瞠目の作品でもあります。

詳細評価

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