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お笑い捕物帖 八ッあん初手柄

bakeneko

5.0

ネタバレわあっ!懐に入れちゃダメ~

榎本健一 を始めとして、中村是好 、 柳家金語楼 、三木のり平、 古川緑波、森川信、 如月寛多、柳沢真一、榎本雅夫 、丘寵児 、沢村いき雄 ら当時の喜劇人が長屋の住人に扮して繰り広げる捕り物喜劇で、捕り物きちがいの大工の八っつあん:榎本健一が長屋仲間たちを振り回します。 エノケン喜劇らしく和洋取り混ぜた歌もふんだんに盛り込まれていて、越路吹雪の色っぽさと歌声、初々しかった頃の藤間紫も見所ですし、まさかのゲスト出演の池部良の“大岡越中の守”にも仰天させられますよ! ねたばれ? “閻魔祭り”は日本全国にありますが、大半の像には眼が光るギミックが付いています(言う事を聞かない子供に効果満点!)。 おまけーレビュー項目に無い未公開映画のレビューを… ルクセンブルク語って何人が話しているんだろう? 「蝶のシンメトリー:D’Symmetrie vum Päiperlek」(2012年:ルクセンブルク:93分)監督: ポール・ショイヤー&マイジー・ハウズマー出演:マリー・ユング 病院に入院中の作家が施設の看護士達をキャラクターに取り入れた小説「蝶のシンメトリー」を書き上げていく様子を「42丁目のワーニャ」や「フランス軍中尉の女」の様に物語世界と現実世界を交錯させながら見せて、「プロビデンス」や「おかしなおかしな大冒険」の様なギャップ感覚を愉しませてくれます。 そして、チェスの対戦では「愛のエチュード」の様に、本格的なルールを見せてくれますし、将棋と同じで女性の名人が少ない現実も興味深く語られています。 また、学校でベルギー&オランダと共に“ベネルクス3国”を成しているルクセンブルグの気質や文化が語られる珍しい作品で、豊かな自然やワインと多数の言語を操るお国柄&自国言語への愛着なども紹介されます。 主演のマリー・ユングはメラニー・ロランをふっくらさせた様な健康美人ですし、劇中劇の2重構造もストレス無く語られる茶目っ気溢れるコメディ&ルクセンブルグ応援映画であります。 ねたばれ? 劇中に見え隠れするのが隣国スイスへの対抗意識で、どこの地域でも隣国にライバル意識を持つことが分かります。 フレンチ版“ダメンズウォーカー” 「スザンヌ」(フランス 2013年93分)監督カテル・キレヴェレ 出演:サラ・フォレスティエ、フランソワ・ダミアン 肉親や子供を還り見ずに恋愛に奔放に生きるヒロインの“モラルから逸脱した本能的な暴走”を自然体演出で見せて、“考えるよりも欲望が優先する人種”の“純粋さ&赤裸々な人間性”を映し出した作品で、ブレッソン作品の突き放した人間観察眼を踏襲しています。 マルセイユ&郊外を中心として、幼くして母親を失った対照的な姉妹(奔放な姉&堅実な妹)と朴訥な父親の絆が、姉の高校での妊娠から始まる恋愛暴走を中心に語られる物語で、ダメ男との恋愛から抜け出せない“本能的な衝動で行動する”ヒロインと、それに振り回される家族が描かれますが、道徳的な講釈や帰結を全くしないドライで写実的な展開がフィクションとしての映画の文法を超越していて、“実際にいるよね~こういう人”&“現実はこんなもんだよ、常に道徳的な落とし前が付くわけじゃない!”というリアルな既視感を現出させています。 “物語”としての教条的な“落とし処”や道徳律を映画に求める方は憤慨されるかもしれない作品ですが、本能で突っ走る人間を現実的に活写して人間の一面を見せる硬派な映画ともいえます。 ねたばれ? 低学年の学芸会ダンスにしては色っぽ過ぎるような気が(このあたりにヒロインの行動の原点が…)。 今夜は眠らせないよ(byサンタ) 「サンタ」(リトアニア、フィンランド:2014年:99分)監督:イヴァシュ・ケヴィチュス出演:トミー・コルペラ、Sandra Dauksaite-Petrulene 休暇で7歳の息子を連れてサンタの里:ラップランドを訪れたリトアニアのシングルマザーに一目惚れした役者が、ラップランド観光案内&リトアニア訪問などの奮闘を経て彼女と息子と結ばれるが、息子は癌を発病して…という“異文化邂逅&ヒューマンドラマ”で、ラップランドとリトアニアの自然&住民気質が対比されます。 主人公が少年に語るー“フィンランドがソ連と対決した“冬戦争”をサンタ風にアレンジしたファンタジー“が出色で、ソ連兵に向かって“悪い子はいねが~(ちょっとちがうか)”とナマハゲの様に叫ぶサンタ部隊の勇壮な印象は強烈であります。 冒頭のほのぼのムードから中盤以降は“シビアな難病もの”に転調するーなかなか現実的な異文化恋愛譚で、サンタは世界各国語で挨拶できないと駄目なことも分かりますよ! ねたばれ? 1、あんな雪の中でも、わざわざ水筒の水を飲むんだ! 2、“色素の無い=アルビノ”って雪中では生き残りやすいのでは?(だって真っ白じゃん!)

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