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緑はるかに

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2.0

この展開は!?!?いくらなんでも。

日活最初のカラー映画なんだそうです。 国産初のカラー映画は木下恵介の『カルメン故郷に帰る』ですよね。 では、日活最初のカラー映画というものに、どんな価値があるんでしょうか。 国産のコニカラー・システムによる初の劇場用長篇映画とのこと。 多分、純国産のカラーシステムということが貴重なんでしょうね。 復元版とのことですが、どのように復元されたかは不明です。 ただ、『カルメン故郷に帰る』もそうだったのですが、かなりカラーを意識した絵づくりになっています。 『カルメン…』が強烈な原色に近いカラーであるのに対して、こちらは中原淳一が絡んでいるだけあって、中間色の淡いカラーが特徴でしょうか。 中原淳一と言えば、一世を風靡した美少女画家。 特徴のある美少女は昭和ロマンを感じさせます。 彼が、衣装のデザインをしている本作は、中間色のカラーと相まって、独特のメルヘン調の雰囲気を出しており、そのあたりは見事です。 浅丘ルリコもなかなかの美少女。 そういえば一昨年、『でんでら』を見たんで、浅丘ルリコは主演デビュー作と主演最近作を見たことになります。 この間、半世紀以上の時がたっているわけで、メルヘンの美少女も『でんでら』では…言わずにおきましょう…。 でも、『でんでら』でも浅丘ルリコは妙に異国風の顔立ちに見えたなあ…。 さて、物語の方は完全にお子様ランチ。 実験的カラーと浅丘ルリコと言う逸材を使いながら、こんな内容かと思うと残念。 物語の展開はご都合主義。 一番あっけにとられたのは、死んだはずの両親がラストで突然現れる辺り。 前のレビューアーさんのおっしゃる通り、僕も納得できません。 ピエロ役で歌も披露するフランキー堺も登場場面はそこだけ、物語に絡んでくることもありません。 ミュージカル仕立てのつもりなのでしょうが、ミュージカルシーンも空想の世界のみ。 浅丘ルリコらが歌い踊るというわけではありません。 実にもったいない。 途中、『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』のようなシーンがあるので笑えました。 それから、主人公のお母さんを拷問するシーンがあるんだけど、和服の御婦人を縛り上げて、鞭打つなんて、妙に生々しくって…伊藤晴雨のようなシーンは勘弁してくださいよぅ…。 というわけで、本作、映画史の資料としての価値しかないようです。 ただし、中原淳一の衣装はシンプルかつ可愛らしくて、一見の価値あり。

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