六人の暗殺者
あらすじ・解説
解説:allcinema(外部リンク)
作品レビュー(3件)
- kak********
4.0点
戦前に結成された新国劇は戦後も受け継がれ、解散後も現代に引き継がれている。 本作品の宣伝文句「新国劇総動員」の意味を知るには、出演者だけでなく、新国劇という劇団について少し触れる必要がある。 1955年公開の本作品の主役は、当時この劇団の看板俳優だった島田正吾。「佐々木小次郎」、「鞍馬天狗」、そして「千葉周作」などの映画に出演している。もう一人の看板俳優である辰巳柳太郎も「宮本武蔵」、「国定忠治」そして「坂田三吉」などが代表作であるが、ここでは島田正吾演じる伊吹武四郎を中心に展開するので脇役に回っている。 そもそも、この伊吹武四郎なる人物は何者か?それは本編を見ていただくとして、脚本は、勝新太郎主演の「兵隊やくざ」の脚本で知られる、菊島隆三のオリジナルであり、監督は、小林旭と浅丘ルリ子主演の「絶唱」を手掛けた滝沢英輔 が映画化したもので、史実の裏にメスをいれている所が斬新と言える。 物語は、有名な坂本龍馬暗殺事件を背景に、一人の剣士の生き様が描かれて行く。共演は、坂本龍馬役を滝沢修、近藤勇役を山形勲が務め、当時の新国劇俳優が総動員されている。しかし、その後活躍するのは、島田正吾の直弟子である若林豪や、辰巳柳太郎の弟子である、大友柳太郎、緒形拳なのだから、脈々と現代に引き継がれているのが分かる。 今でこそ時代劇は誰もが知る所だが、その基となった剣劇を創出したのも新国劇で、その後の骨太時代劇の礎になっている。しかし、戦後の困難な時代を生き抜いた新国劇は、1987年の70周年記念公演を最後に解散している。 改めて本作品を振り返ると、1955年公開の時代劇ながら、今見ても気迫が伝わってくる出来であり、その力の入れようが分かる。時代の流れに翻弄されながら、混乱期を生き抜いた男の物語は、現代でも通用する内容であり、今も昔も共通する点が多々見られる。どう受けるかは我々次第なのだが・・・
- kin********
3.0点
ネタバレ凡庸な演出
このレビューにはネタバレが含まれています。 - nyj********
4.0点
これは私が生まれる前の映画。なんと60年も前に公開された映画だった。なのに物語は新撰組、坂本龍馬、西郷隆盛など超有名であるために年代的古さを感じない。かえってモノクロであるために新鮮さまで感じてしまう。不思議なことである。映画というメディアの素晴らしさを感じた一本である。龍馬暗殺後の六人の暗殺者を探す主人公を中心に殺しでのあだ討ちの時代は終わったと時代の流れの大きさを観ていて感じさせられる。古い時代の秀作である。
スタッフ・キャスト
人名を選択するとYahoo!検索に移動します。