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渡り鳥いつ帰る (1955)

監督
久松静児
  • みたいムービー 1
  • みたログ 14

4.11 / 評価:9件

この映画は見事でした

  • omoidarou さん
  • 2011年2月2日 19時47分
  • 閲覧数 703
  • 役立ち度 11
    • 総合評価
    • ★★★★★

これは面白い映画でした

つけ放しでいた「日本映画専門チャンネル」で知らぬ間に始まっていたこの映画。高峰秀子さんの追悼記念放映だったらしい。
始まって数分で、興味がわき、そのまま最後まで面白くて眼も離せないまま終わってしまった。もっとも高峰さんは脇役のようなものでしたが。つまらない映画が溢れる現代、こういう経験は久々でした。

永井荷風という作家さん、あまり知らないのですが、かなりの優れものなのでしょう。色街に蠢く人間模様を思い入れたっぷりに描写しているのが感じ取られ、優しい愛情が注がれています。
脚本も、役者さんも気合が入っていたのでしょう、素晴らしい出来栄えでした。
薄幸な久慈あさみに桂木洋子に水戸光子が哀感を誘い、北海道出のアプレ娘を実に上手く演じた高峰秀子 、何と可愛い岡田茉莉子、まいってしまう程の色っぽさがあふれていた淡路恵子、あほでしょうもない娼館の主を演じた森繁久彌と田中絹代はホントお見事。出てくるだけで楽しくなる浦辺粂子や左卜全のとぼけた演技。みんなみんな舌を巻く上手さです。

森繁を誘惑するときの淡路恵子さんの演技、いいですねえ。ほんとゾクっとします。街角のカフェの前でこんな女性に「お兄さん……」などと声をかけられたら、誰だって心臓バクバクもので、とてもスリリングです。

この映画は1955年の製作、翌年に売春防止法が制定され、58年の完全実施で様変わりしてゆく墨田区向島の「鳩の街」が舞台。そこで体を売って生きてゆく女給さんたちのお話です。永井荷風もきっとこの街にはまったんでしょうね。いけないこととは知りながら、こういう女性を沢山愛したんでしょうねえ。きもの姿で体売る久慈あさみと桂木洋子、抜群のスタイルで洋服姿で客をひく淡路恵子の対比が見事でした。

やはり人生を賭して色街に染まった永井荷風くらいの作家さんが描くと、つまらぬハリウッド映画にない、味わい豊かな映画が出来るということなのでしょうか…?。

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