生きものの記録
4.0

/ 133

34%
39%
23%
3%
1%
作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(40件)


  • WXYは知ってても、それだけじゃ

    4.0

    八月の記録

    鬼気迫る中に滑稽さと温情を混ぜる。それを狂気で締める。

  • yok********

    5.0

    凄い映画でした。

    ベルリンの壁が崩壊する以前の冷戦時代では本当に核が怖かった。 今や日本は核以外で放射能の恐怖を背負ってしまったけど。 この映画が発するメッセージを忘れてはいけないのだと思った。

  • cob********

    5.0

    人の評価など気にせず。ぜひ!

    あれこれ言いません。黒澤のメッセージを体感していただきたいと思います、

  • たまごロール

    4.0

    とにかく観て。

    評価が難しいですが名作です。 三船敏郎さん演じる主人公の滑稽としかいえない言動をなぜか笑い飛ばせないまま、とにかく不安と恐怖がずっしりと心に残ります。 とにかく観てよ。それだけです。

  • dis********

    5.0

    傑作です

    自分にとって傑作でした。 放射能を楽観視しようとする人の理屈に、主人公や歯科医のセリフでもって一つ一つ反論しつつも、 だからといって主人公が絶対正しいと結論づけるわけでもなく、主人公の考えの問題点も指摘していく誠実な展開に、非常に好感をもちました。 こういう思索の深さ、誠実さが黒澤映画の魅力ですよね~ 黒澤監督の作品「酔いどれ天使」のテーマは「理性的であれ」でしたが、 いきものの記録のテーマも同じではないでしょうか? 「外国に引っ越すなんて面倒くさい」「ブラジルでどんな不便や不幸が待ってるか分からない」「放射能のことよく分からないけど、多分大丈夫なんじゃない?」などなど、日本に住み続けたい気もちは確かに分かる。 でも、もし放射能が煙のような形をしていて、はっきり目に見えたら、おそらく放射能が届かない土地に必死で逃げようとするでしょう。 「一歩間違ったら危ないぞ!」「いまのうちに逃げろ!」と。 津波がきたら一目散に逃げるのと同じ。 頭のどこかで危険だと分かっていても、それを直視すると色々と面倒臭いことになるからと、目先の安穏さを優先してしまう愚かさ。 理性的になれば、全ては命あってのものなんだから、短期的には面倒だったり損することもあっても、長期的に見れば逃げるべきではないではないか。 かなりの確率で、放射能は致命的に危険なものなのだから。 仮に、もし結果的に放射能の危険はなかったとしても、現時点で危険である以上、逃げる行為は必要悪で、それは正しい判断だと。

  • sek********

    4.0

    一筋縄ではいかない

    基本的に流れるように素朴に撮られた映画なのだが、時折コメディのようにわざとらしく演出されている瞬間があり、一筋縄ではいかない作りとなっている。 これは反原発映画というより、1人の気の狂った憐れな老人の奇行の顛末と、それに巻き込まれる常識人たちの言動を冷静に描いた映画だ。 記録と題されたタイトルの通り、あまり感情移入をさせない客観的な視点なので、どちらの側に立つべきか、観る方によって変化するのではないだろうか。 老人の意見は、東日本大震災を過ぎた今だからこそ正当に見えているが、実のところ家族を守りたいという感情論でしかなく、後先を考えた計画とは言い難い。水爆、原発の被害規模はもはや取り返しのつかない場面まで来ている。逃げるでは解決しないのである。 しかし、老人はそれでも、何としても周りを生かしたいのである。その意味不明なまでと利他行動が、私たち観客の倫理観を混乱させ、社会常識では答えようのない普遍性を持ったテーマを浮かび上げているのである。 ネタバレになるので詳細は言えないが、老人の顛末はひどく憐れである。しかし中途半端に幸せになってしまうと、まるで絵空事のような嘘っぽいメッセージになってしまい、客観性を欠いてしまう。黒澤監督は、観客がどのような答えを選ぶのかを、この曖昧な結末で自由にしたのだろう。 最後に全く関係ない話。これだけ飾りっ気の少ない映画が、Yahoo映画の解説欄では異色作と紹介されている。黒澤監督がどれだけ珍作スレスレの不可思議な映画ばかり作っていたかがよく分かる。

  • fg9********

    5.0

    ネタバレ我々がオカシイのだ!

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • rec********

    4.0

    『どですかでん』と並ぶ黒澤怪作品

    黒澤がクロサワになってしまって多くのファンが関心を薄めてしまいましたがその事が私たちから『生きものの記録』を遠ざけていたとしたらいかにも不幸な話と思います。『どですかでん』と並ぶで黒澤映画史で最も個性的な作品なのに当時リアルタイムで観た方々の中にはあまり芳しくない評判だったようで批評家の中にさえ黒澤はコメディを撮ろうとして失敗したと本気で思っていた者さえいたそうです。今観れば当時の観客批評家がいかに鈍感だったか明白です。この作品で今こそ黒澤が未知の作家と認識すべきと思います。

  • dou********

    4.0

    なるほど・・・

    いや、こういう映画があったんですね。どことなく同監督作品の「生きる」と相通じるものがあるし、また正反対の映画でもあると思いましたが、それにしても、こんな考えさせられる映画も珍しいのでは。とにかくこの映画は誰に対しても勧めたい、とにかく見てみてくれと。   また、これは名優三船敏郎の役作りの見事さを堪能するための映画でもあると思いますが(笑)「私はあの人を見てるとふと不安になる」的な精神科医の言葉は、この映画を観た人すべてがきっと同じ気持ちになると思います。

  • kou********

    5.0

    素晴らしいラストシーン

    脚本が完璧。それは登場人物の一人一人が見事なまでに描かれていることで証明されているのだが、演者全員がそれをまた完璧に演じ切っていて、これほどの傑作に仕上がっているのだ。 上映時間が103分とそれほど長くはないのに、よくぞこれほどまでに濃密な物語を構築させたと、改めて黒澤明の偉大さに唸らされる。 会話や会話が止まった時の間合いが本当に素晴らしく、その間で観る者に感じ考えさせているのかもしれない。 この作品は、今観るべき作品であり、今上映するべき作品である。 特に若い世代の人々が観るべきかもしれない。 黒澤明は死しても尚、作品という自分の子供に託したメッセージで、現代に生きる我々へ警笛を鳴らし続けているのだ。

  • どーもキューブ

    3.0

    異常正常?三船の顔

    黒澤明脚本(他二名)監督。三船敏郎扮する核の猛威に震える老人。家族と共にブラジル移住を持ちかけ家族と裁判になる物語。ラストへむけて三船敏郎の演技が本作の見せ場。流石に前半若さが少しバレてるなーと思ったが、中盤からかなり異様な顔。ラストは必見。僕は正直家族の千秋の言動に終始移入したため、三船、志村のドラマに何も感じず。どっちつかずなドラマ展開!黒澤特有な群集ドラマはこび!(僕が三船なら一人で行くと思う、巻き込む説得が弱すぎ)三船の体現するナチュラリズムにより非核化を感ずるドラマ。だが僕はブラジルに対する根拠と三船が恐怖する言説をもっと見たかった!それと工場の人達に慈悲を一番感じた。

  • s06********

    5.0

    ほら、地球が燃えている

    60年前の作品とは思えないほど、身に詰まるものを感じた映画だった。 三船敏郎演じる老人、「酔いどれ天使」「野良犬」の主人公の中で一番に共感を持てた人物だ。 今目の前に見えている日常の方が嘘で、自分もその嘘の中で生きている。 そう考えると「地球」という一個の球体の中で暮らしているんだなあ生物は、としみじみ感じさせられてしまう。 日本は人々の鬱屈したものが寄り集まって出来ている。 その中でしか生きられないんだ、日本人は。

  • jir********

    4.0

    ネタバレ正気の人間こそ異常

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • akc********

    4.0

    三船の演技

    戦後間もないころの空気が伝わってくる。 でもとても、「今」な話。 最後の医者のせりふは必見。

  • d_h********

    4.0

    ネタバレ三船敏郎って凄かったんだな

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • kih********

    5.0

    こんな時勢に正気でいられる我々がおかしい

     広島・長崎の被爆から10年目の作品。70年経ってなお、ますますリアリティーを増す映画だ。  放射能に“異常に”に恐怖心を抱える老人の行動に、準禁治産者の裁定を下すことになった裁判員の目を通して、“狂人”を描く。いつまでも「気が咎めまして、いや、そもそもあの裁判が間違っていたんじゃないか」と気にする。“狂人”として受け入れた精神科医も気が重く、「正気の積りでいる自分が妙に不安になるんです。狂っているのはあの患者なのか、こんな時勢に、正気でいられる我々がおかしいのか」という。おそらく、この映画はこのことを言いたいのだろう。「こんな時勢に、正気でいられる我々がおかしいのか」、直接に言えば、「……我々がおかしいのだ」。  被爆の惨状を映すことを避け、広島弁でありながら東京の裁判所を舞台にして、ちょっと頭を冷やしながら、しかし「正気の積りでいる不安」を狂おしいまでに激しく訴えている。放射能の恐怖が今は福島で現実のものになってしまった。私のところにも30キロのところに原発がある。「こんな時勢に」「正気の積りでいる自分」は、「おかしい」のではないかと「妙に不安になる」。    これを観ることになったのは、同じ黒澤監督が作った『八月の狂詩曲』をみて、物足りなさを感じたからだった。黒澤氏は、晩年はただ大人しい普通のお爺ちゃんになってしまったのか、と思ったのだった。ところが、『生きものの記録』があることを知った。『八月…』のレビューは先送りにして、本作を観ることにした。やはり黒澤だった。激しかった。こういう作品があるのだったら、晩年に『八月…』があるのも理解できる。『生きもの…』はご本人の叫びであり、『八月…』は次世代へのメッセージであったと理解できる。

  • ale********

    5.0

    ネタバレ黒澤作品最高作のひとつ

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • dck********

    5.0

    中島老人を”被害妄想”と笑えるのか?

    私は以前、ハリウッド映画「トータル・フィアーズ」のレビューで「この映画は核兵器の恐ろしさを軽視して描いており日本人として強く抗議すべきだ」とのレビューを投稿しました。この「トータル・フィアーズ」以外の作品でもハリウッド映画の中には核兵器の現実を全く勘違いして描いているものが多く見られ、被爆を体験した日本人以外の人達があまり真剣に被爆の実態について学んでいない事に戦慄を感じる事があります。 特にインドやパキスタンで核実験が行われた際に普通の市民達までもが実験成功を喜ぶ映像をテレビで見たときには、もし印パ戦争が勃発したら本当に核兵器が使用されるかもしれないと強く懸念しました。   ところで「トータル・フィアーズ」と全く対極の視点にある核兵器をテーマにした映画を今から50年以上も前に黒澤監督が撮っています。それが「生きものの記録」です。 数ある黒澤映画の中では比較的知名度の低い作品であり、あまり話題に上る事も少ない映画なのですが核兵器とそれに脅える一人の老人を描いた日本映画史に残る秀作です。 東京の下町で零細の鉄工所を営む中島老人(三船敏郎)は極端に核兵器を恐れ近親者全員を引き連れ南米ブラジルに移住しようと計画します。 しかし、彼を"被害妄想”と決め付ける息子や彼らの嫁達は南米移住に全財産を投入しようとする中島老人の計画をやめさせる為に裁判所に中島老人の準禁治産者の申請を行います。 映画前半では核兵器に対して極端な恐怖心を持つ中島老人の考え方は明らかに極度の被害妄想に思えるのです。幾らなんでも南米移住の為に全財産を投入するというのは常識の範疇を超えており息子達が「私たちは今でも結構幸せなんです。それを父の被害妄想の為に全財産を使われたら私たちの日常生活は一体どうなってしまうんです?」と裁判所に訴えった事が通常の社会通念として正しと思えます。。 もし自分が息子達の立場であれば恐らく同じ行動に出ただろう思います。 核兵器の恐怖が現実にあったとしても、それは一個人ではどうする事も出来ない大きな問題であり一人でその問題に対峙しようとする中島老人の考え方や行動は"極めて極端で非常識”だと誰もが感じてしまうハズです。 ところが物語が中盤に差しかって来ると、むしろ中島老人の方が”正常”なのでありこの問題に無関心な私たちの方が人類の重大な危機を全く感ずいていないのではないのか、との感想を抱いて来る様になります。 縁側で孫を抱いている中島老人の頭上をジェット機の爆音が切り裂きます。その時、中島老人は恐怖に震えうずくまります。 この映画では全編を通して核兵器や戦争の悲惨な描写は全く無いのですが、このシーンで何故中島老人が核兵器に対して大きな恐怖心を抱くに至ったのかが理解出来ます。 中島老人は先の戦争で大きな恐怖を体験していたのです。 裁判所で中島老人は「死ぬのは仕方ない、しかし殺されるのは嫌だ!」と発言します。 裁判所の参与を務める原田歯科医師(志村喬)は中島老人の準禁治産者の申請を認めた事について「この裁判所の判断は間違いだったかも知れない」と考えるようになります。 中島老人は家族の生活を支える鉄工所があるから息子達は踏ん切りがつかないのだ、と判断して自ら鉄工所に放火します。その時、従業員達が「俺達の生活はどうなるんだ!」と彼に詰め寄ります。その時彼はハッと我に返ります。 ラストで精神病院に収容された中島老人が尋ねて来た原田医師に「地球が燃えている」と話しかけます。 果たして自分が正常だと考えている人間は中島老人を"被害妄想”だと笑えるのかどうか、黒澤監督が50年以上も前に投げかけた問題はあまりに大きいです。

  • nat********

    4.0

    当時の人はどう感じたんだろう?

    まったく情報を入れることなく 単純に黒沢作品ということだけで鑑賞。 今から50年ほど前に作られた原水爆の恐怖を 感じている一人の老人を中心に描かれた作品。 当時は反戦をテーマにした作品だったのかもしれないが 3.11以降、それとは別な作品として見られそう。 三船敏郎の姿がすごい。 当時35歳の三船が70歳を演じている。 腰の曲がり方、歩き方等、 誰が演じているのかわからなかったぐらい。 多少コントに見えるところもあったが しっかりと老人を演じきっている感じがした。 この映画を見ていて誰が正常で誰が狂っているのか よくわからなくなってしまう。 さらにいえば誰が正しく誰が間違っていて 何が正義で何が悪のかもわからなくなる。 原水爆の恐怖にブラジルへの移住を感じるている 喜一の気持ちを製作当時、鑑賞者はどう感じたのだろうか? 原水爆の恐怖というのは身近に感じていたんだろうか? 特に印象的なのが中島喜一が工場に火をつけて 従業員に自分達はどうすればいいのか迫られた 喜一の表情。 従業員からすれば原水爆よりも工場がなくなるのが 恐怖に感じたはず。 家族からしても安定した生活が脅かされるのに 不安を感じただろう。 ちょっとずれてるかもしれないが、 この縮図って今の日本、福島の瓦礫問題の各県の対応や 原発がなければ十分な電力を確保できないといっている会社などに 重なって見えるのは気のせいだろうか? 一番印象的な台詞が留置所でのシーンで 「原水爆が怖いなら地球から引越しをしなきゃいけないよ」 という台詞。 そんなことはとても無理なんだから 今、出来ることをしなければならない。 現実の話、原発の絶対的な安全を確保するのも難しいし 原発無しでの生活も難しいのであれば、 個人的には原発無しでの生活をみんなで努力して 何とかしていかなければならないんだと感じる。

  • ********

    4.0

    逃げ場は狂気にしかない、のか

    1955年。黒澤明監督。町工場を大きくしてきた初老の男(三船敏郎)は原子力の恐怖に対抗するために地下壕を作ったりブラジル移転を考えたりして資産を使いはじめるが、子供たちや妾の子供たちは猛反対。資産を使えないように法律に訴える。資産を抑えられた男は水爆の不安に脅え、なんとかしてブラジルへ行こうと画策するが、、、という話。 家裁の調停員をする歯医者(志村喬)が話を聞いているうちに原爆の恐怖に気づき始め、悩み始めるが、最後まで結論が出ない。初老の男は家族の退路を断つため工場に放火するが、従業員のことを考えていなかったことを指摘される。大きすぎる社会問題とひとりで格闘した挙句、初老の男は精神病院に収容されて安心するが。。。狂気に逃げていくのは社会問題としての原爆を放置することにほかならないのですが、「個人では解決できない大きな問題」をよく示しているとはいえます。 男たちよりも女たちの対応が面白い。とくに男の長男の嫁である千石規子はほとんどしゃべらないけれど後半の視点人物になっていて原爆への微妙な態度を取っています。途中から「水爆」という言葉が使われるようになることで第五福竜丸が暗示されたり、三船敏郎の厚いメガネで「真実を見てしまった変わり者」を表したりと、なかなか楽しめます。

1 ページ/2 ページ中