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鬼の居ぬ間 (1956)

監督
瑞穂春海
  • みたいムービー 2
  • みたログ 3

3.33 / 評価:3件

単身赴任の喜悲劇

  • bakeneko さん
  • 2011年3月9日 15時57分
  • 閲覧数 229
  • 役立ち度 5
    • 総合評価
    • ★★★★★

御家騒動等のドラマ&劇画性を排して、比較的小さな事件や日常の機微を等身大に描きながら、働き蜂のお父さんの哀歓を朗らか&爽やかに描いた、“サラリーマン庶民劇”の佳作であります。

え~、男は浮気相手の女性の嗜好によって大きく2つに分けられます。つまり、
妻やパートナーに良く似たタイプを選ぶ男と、
正反対のタイプを選ぶ男の2種類がいます。
で、妻やパートナーに良く似たタイプを選ぶ男は、大人しくて律儀な性格の男が多い様であります(本当に大人しい奴は浮気なんかしないって?―甘いなあ...わっとっと)。

広島県三原市を舞台にして、合併会社に単身赴任した森繁久彌が日々多くの事件や人とのコミュニケーションに奮闘する様を、家族への愛情をしっかりと見せながら細やかに描いています(妻と“妻に瓜二つのマダム”を演じ分ける木暮実千代が綺麗♡)。
“社長シリーズ”等では好色が自然体となっている森繁には珍しく、妻と子供達を心から愛している=浮気に消極的&純情な主人公は、いくつかの機会に二の足を踏む良識?を見せて、観客の男性をして還って等身大の自分を見るかの様な共感を憶えさせるのであります。
井手俊郎 &長瀬喜伴の名脚本家コンビが書き上げた物語は、上質なユーモアと鋭くも暖かい人間観察を楽しませてくれます。そして、お馴染みの東宝の名傍役がいつもよりちょっと大きめの役&長めのセリフと見せ場を貰っているのも出色で、やくざの親分の左卜全(部下に天津敏の姿が)や絶妙な酔っぱらい演技を魅せる田中春夫の至芸に感心させられる作品でもあります。

社内の派閥や、困った社員、頼ってくる部下や地味だけれど有能な社員、等の社内の人々の書き分けに加えて、飲み屋や料亭の人々もきちんと描き込まれていて、賑やかな群像喜劇を見せてくれる作品で、“普通のサラリーマンの日常的な出来事”を愉しい娯楽作品として見せる力量に当時の邦画の実力を堪能出来る作品であります。

自然体の笑いと親近感に満ちた作品で、子役時代の松島トモ子は本当に子供であります(あと、淡路恵子の水着姿も拝めます♡)。


ねたばれ?(&企業秘密)
1、酔っぱらった田中春夫の歌う”立て!飢えたるものよ~”は共産党歌”インターナショナル”の日本語歌詞で、(酔っていない時には)当人が不器用な真面目人間であることを示しています。
2、浮気をしない男の一番の共通点は、妻(パートナー)がとんでもない性格であることであります。当人曰く“一人相手にするだけで十分疲れる~、これ以上キツい目に遭うのはご免だ~”(この物語はフィクションであり特定の我が家がモデルでは有りません)。

詳細評価

物語
配役
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