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阿羅漢(あらはん) (1986)

南北少林/MARTIAL ARTS OF SHAOLIN

監督
リュー・チャーリァン
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3.86 / 評価:43件

少林寺シリーズ第三弾。

  • 晴雨堂ミカエル さん
  • 2008年3月17日 17時50分
  • 閲覧数 962
  • 役立ち度 20
    • 総合評価
    • ★★★★★

 「人民中国」初の画期的なカンフーアクション娯楽作「少林寺」で、当時まだ体育大学の学生で中国武術競技の選手である主演の李連杰氏(ジェット=リー)が一躍スターになった。(余談1)
 「少林寺」はシリーズ化され、2作目は女武術家たちと競いながら山賊を倒す他愛ない内容、3作目にあたる「阿羅漢」は再び1作目と似たような設定と物語に戻し、香港との合作の甲斐あってスケールが大きく垢抜けした。

 時代は、1作目の7世紀唐代から下って18世紀の清代、髻に簪を挿す髪型から辮髪に変わった。頭頂部を残して髪を剃り、残った髪は伸ばして三つ編みにする独特の髪型である。(余談2)時代の風俗が多少変わっただけで、登場人物はヒロインが交代しただけで、キャラ設定・出演者ともに1作目と同じである。仇の親玉も同じ、寺の師匠も同じ、1作目では優しい兄弟子扮していた俳優は今度は性格の良い恋敵になった。

 そして主役の李連杰氏、1作目ではヒロインの愛犬をうっかり殺してしまい「勿体無い」と肉にして食べてしまう。今回は寺を抜け出して蛇を獲り、手馴れた手つきでさばいて蒲焼にし、こっそり寺の饅頭に入れて食べてしまう。相変わらずの破戒坊主ぶり。
 普段は明るくヒョウキンだが、激しい復讐心を秘めながら修行に没頭する様も1作目と同じ。観ていてじれったくなるほど恋には奥手で不器用で、結局は恋路を捨てて少林寺の修行に戻るのも同じ。(余談3)

 アクションの舞台は1作目よりもスケールが大きくなり、香港との合作のせいか「人民中国」らしい野暮ったさは無くなり、よりスタイリッシュになっている。「柔道一直線」の桜木健一氏をスマートにしたような童顔の李連杰氏が繰り出す技がスピーディーで美しい。氷点下の寒さでの撮影だったらしいが、画面では寒さを全く感じさせず熱気の方が伝わる。

(余談1)御存知の方も多いと思うが、昔の社会主義国にとって映画は娯楽というよりも、社会主義の価値観や倫理観を宣伝工作するための重要なメディアであり、その結果、説教臭い内容になる。日本に於いては、ちょうどNHKの番組・文科省推薦映画・同和教育の教材に使われる映画などがそれに近い。
 「少林寺」が制作された背景には、当時政府が推進し始めた経済開放政策に沿った事と、内外に中国伝統武術の偉大さを宣伝する大義名分がある。娯楽に飢えていたのか、中国全土で大フィーバー。

 李連杰氏は「学年」でいうと私より2級上だけの同世代で親近感があった。当時の私は高校の水泳選手で、李連杰氏と同じ体格・同じ坊主頭だった。ときおり級友から「少林寺」などと呼ばれた。嗚呼、過去の栄光・・。

(余談2)ブルース=リー氏も時代劇に出る構想はあったが、中国清代では辮髪にしなければならないため、本人は難色を示した?

(余談3)ヒロインは男勝りの女傑という設定で男のような格好をしているため、主人公は彼女を男の子と思い込む。これは些か不自然。
 
 敵の警戒網を突破する際、李連杰氏は女装姿も披露する。胸には饅頭を2個つけていた。恋敵が「その胸はどうした?」とたずねられると、服を捲り上げて胸の饅頭を見せ、汗が染込んだ饅頭を恋敵の口にねじ込む場面はエグイ。

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