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(1956)

監督
稲垣浩
  • みたいムービー 4
  • みたログ 11

3.80 / 評価:5件

子育ては嵐の如く...。

  • bakeneko さん
  • 2012年2月9日 11時19分
  • 閲覧数 290
  • 役立ち度 3
    • 総合評価
    • ★★★★★

“破戒”や“夜明け前”で有名な自然主義文学者:島崎藤村の“自伝的子育て大変記”である「嵐」を、子供を絶妙に描いては清水宏と双壁をなす名匠:稲垣浩が映画化したもので、大正期のやもめ暮らしの文学者の、4人の子育ての悪戦苦闘と親子の情愛を活写した名作であります。

やもめ暮らしをしながら、三男一女を育て上げた島崎藤村の20年近い子供達との日々を、子育ての大変さと子供への愛情を中心に見せて、普遍的な親子の繋がりの暖かさを感じさせてくれる作品で、幼児期から大学生までの期間の人間形成時期における“子供の成長と親の思惑との齟齬&絆の形成”を細やかに綴っています。
流石に一級の文学者の観察眼からなる物語ですので、“大人から子供を見る視線”と並行して“子供目線&思考”も繊細に把握して見せてくれる作品で、日常に繰り広げられる詳細な親子の葛藤シーンは、抜群の共感を観客に与えてくれます。
主演の笠智衆の肩に力の入らない“淡々としたお父さんぶり”は、自然体の子育てを見事に体現して説得力がありますし、物語の中盤から登場するばあやの田中絹代は映画の“ウエットな感傷部分”を上手に引き受けています。そして、大きくなった子供達を、山本廉、大塚、国夫、久保明、雪村いづみが溌剌と演じていますし、加東大介、中北千枝子、東郷晴子、江川宇礼雄、谷晃、稲葉義男ら名優が助演&カメオ出演で上手さを出しています。


いつの世にも変わらない親子の情愛に感じ入る作品で、子供達の“親の思うようには育たない”&“時折見せるしっかりした性根”の意外性描写に、大人の観客は自身の子育てとの共通性を見出して、“大変だけれど活気のある苦闘”に大きく頷く映画であります。


ねたばれ?
それで“フランス文学大辞典"は出来上がったの?

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