乳母車

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乳母車
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作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(11件)


  • サラダ

    4.0

    戦後日本の精神的成長の象徴

    子供まで作ってしまった不倫モノだが、怨念渦巻く愛憎劇ではなく、本質的には若者の精神的成長を描いている。 見るからに育ちが良さそうで純真可憐な芦川いづみはまさにピッタリの配役だし、裕次郎も口は悪いながら家族想いの好青年を爽やかに演じており、作品的にはドロドロした所がなく、終始微笑ましく観ていられるところが時代を越えて新しさも感じる。 劇中の台詞…………「言いたいことも言えずにジッと我慢しているしかしようがない。〈あなた任せに生きてる女〉は、きっと幸福にはなれない。」 「女全体に言える事ですが、女性の誇りというものを、もっと大事にしなくてはならない。」 ………自由にモノを考え、モノが言えなかった時代を経てきた日本に、新しく力強い風が吹き、高度経済成長の波に乗ろうとする気運が作品の背景に感じられる。 リアリティな見方をすると話やキャラに無理を感じるかも知れないが、若者はストレートに親世代に考えをぶつけ、親世代も自身の生き方を反省して悩みも正直に吐露する。 複雑な物語ではあるけれど、不思議と清清しささえ感じる映画で、意外に日本映画史において希少な位置にある作品かも知れず、まだ未見の方は他人のレヴューを読むだけで観るのを諦めないでほしい。本作はスキャンダラスな作り方を目指したものではなく、誠実さが感じられる。 不義の子とは言え、罪のない一人の赤ちゃんをどうやって幸せに育てられるかを、関係する大人達が一生懸命に考える。 タイトルの乳母車とは、逃げずに真摯に向き合う誠実さの象徴のような気がする。

  • yqy********

    1.0

    女の自立を訴えながら男の論理を打ち抜く

    池袋文芸坐の芦川いづみ特集に行き損ねたためDVDで鑑賞 63年前の東京が見られる 現在ではとてもあり得ない話 妻には多額の慰謝料、妾には子の養育料が当然だろう 森永ヒ素ミルク事件は製作前年の1955年に発生 ラストの森永赤ちゃん競争を再編集しない感覚はわからない 民芸のボスと裕次郎の松竹梅のコマーシャルはこの作品が源流か

  • kin********

    2.0

    ネタバレ中途半端な印象

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • der********

    3.0

    下駄で走る砂利道(@陽のあたる坂道)

    現在は東急沿線のハイソな街、九品仏の住宅地も当時は未舗装の砂利道。下駄ばきの裕次郎も走りにくそうだ。何よりも浄真寺の境内は、これが東京都内とは思えないような森厳な古社寺の趣。

  • kih********

    3.0

    乳母車の最後の時代での モダンなお話

     石原裕次郎さんが足を引っ張っている。せっかく宇野重吉先輩や・芦川いずみチャンがよろしくやっているのに。    言葉が聞き取れない。カッコいい振る舞いに、台詞が似合わない。軽く浮いて聞こえる。いや、聞こえない。  当時の世相でもあったろうけど、言葉でのちょっと哲学風の理論的説明が多過ぎる。それがカッコ良かったのだろう。理屈には合わない男の我がまま・勝手ですら、理屈っぽく解説する。宇野さんだからなんとか取り繕っているけど。  そもそもこういう状況設定が成り立つのか。―― 父が浮気している(子供までいる)、母はそれを知っていて良妻を勤めている。これに清純な娘が切り込みを入れる。それが小説になり映画になる。そういう時代だった?  これからそう遠くないうちに学生運動・労働運動が盛り上がり、社会運動の中で、家庭や男女の“規範”が大きく変動する。これはその前段階の、いわゆるひとつの“戦後”なのかもしれない。真面目ではあるのだが、ちょっとチャチに見える。  そうそう、あの頃の『乳母車』がこういうのだった。今ではお目に掛れない。乳母の車という名称が存在しない。ベビー・カー(和製英語だそうだが)とかバギーという。いずれにも乳母の車という意味はない。この映画では成年男子がこの車を押す場面がある。社会が変わっているという例証か。それは妻が夫の浮気を認めながら(これが今まで)、(新しい社会では)妻が夫に復讐する、父が娘から叱責されるということに重なるのかもしれない。  しかし、戦後70年、別の形でもっと激しい社会変化が進行し、意識変化が加速している。乳母車どころの話じゃなくなっている。

  • じぇろにも

    3.0

    ストーリーに無理

    芦川いずみのキャラがよく理解できない

  • Kurosawapapa

    3.0

    テーマは不倫:石坂洋次郎の世界活かされず

    この映画の原作は、石坂洋次郎の同名小説です。 主人公のゆみ子(芦川いづみ)は、父に愛人のいることを友人から聞かされ、愕然とします。 翌日、ゆみ子は父の愛人の家を訪ねます。 愛人のとも子(新珠三千代)は留守でしたが、とも子の弟である宗雄(石原裕次郎)に会い、 父と、とも子が、互いに愛し合って現在の関係になったことを知ります。 主演の芦川いづみは、石原裕次郎とは初共演ですが、 本作の爽やかな演技で人気を不動のものとし、その後、北原三枝とともに、石原裕次郎の相手役として欠かせない存在となっていきます。 石原裕次郎は、「太陽の季節」でデビューした1956年に7本の映画に出演。 本作も、そのうちの1本で、当時22歳。 太陽族映画やアクション映画とは違う石原裕次郎の魅力を引き出した作品になっています。 モノクロで、静かな鎌倉の風景を映し出した家族の物語は、小津映画のよう。 また、不貞を描くのは、溝口映画のようでもあります。 実際、田坂具隆監督は、溝口監督に師事したこともあるそう。 しかし描かれたのは、どこか “円満な不倫” で、 対峙や苦難を生じない危機感の無さに、リアリテイの欠如を感じます。 ・夫の不倫相手を褒める妻 ・自分が不幸にしたゆみ子(芦川いづみ)に、妙に明るく接する愛人 ・赤ん坊(異母妹)がいることを知っても、平然としているゆみ子 ・財力に余裕があり、これまで通り、家族の関係も不倫も続けていこうとする父親 ありえなくはなくとも、どこかおかしい。 倫理や秩序の無さが、正常に向き直そうとする力を生み出さない、、、 そんな印象です。 本作で描きたかったのは、おそらく未熟な人間関係からの脱却、 そして、何が一番大切なのかを見い出していくこと。 妾の子として生まれた赤ん坊の幸せを考え、 若い2人が、古い体質に浸かった親の世代に働きかけていく、、、 石原裕次郎の清潔感、芦川いづみの爽やかさを生かしながら、 理想的な男女の生き方を、2人に投影しようとしたのでしょう。 しかし残念ながら、本作では、 深甚な大人の恋を描く石坂洋次郎の世界が上手く反映されなかった、、、 そんな気がします。

  • いやよセブン

    3.0

    乳母車を押す裕次郎

    石坂洋二郎原作、田坂具隆監督、1956年製作、石原裕次郎主演の青春ドラマ。 お金持ちの娘ゆみ子(芦川いづみ)は父親(宇野重吉)に愛人(新珠三千代)がいることを聞きつけ、母親(山根寿子)に問いただすと、とっくに知っていてわざと知らんぷりを装っているとのこと。 興味を持ったゆみ子は愛人宅に出向き、そこで弟(石原裕次郎)と知り合い、まだ赤ん坊の子供がいる事を知る。 問題を先送りにして、なあなあの毎日を過ごすオトナたちが許せないゆみ子はみんなを詰る。 すると、母親も愛人も父親とは別れることになり・・・。 この時代に女性の自立をテーマにしていることに驚き、新珠三千代の美しさを再確認した次第。

  • bakeneko

    5.0

    ネタバレ細長いプール!

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • rea********

    3.0

    ネタバレゆっくりした流れ

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • tkr********

    3.0

    ほのぼのした不倫物

    芦川いづみが主演 父親(宇野)に愛人(新珠)がいるのを知ったゆみ子(芦川)は、 愛人宅に乗り込むがそこには彼女の弟(石原)がいた ドロドロになりそうな話をさわやかに見せる一本 言いたいことは女性も自立しないといけないって事だが 男が見るとやっぱり浮気はしちゃいけないなと戒めになるだろう

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