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いとはん物語 (1957)

監督
伊藤大輔
  • みたいムービー 2
  • みたログ 16

3.22 / 評価:9件

庭の千草も虫の音も♪

  • bakeneko さん
  • 2013年7月3日 21時20分
  • 閲覧数 858
  • 役立ち度 6
    • 総合評価
    • ★★★★★

『王将』三部作や『太夫(こったい)さん』等の原作者:北条秀司の「いとはん」の映画化作品で、特異な色彩を映し出す-アグファカラーと大映美術が共鳴した映像美に見入る映画となっています。
大正の中頃の大阪西長堀界隈の名門商家の不器量な娘の秘めた恋の夢を、浪速情緒たっぷりに描いた作品で、“不器量”メイクの京マチ子が演じる-心根の優しい娘のキャラクターが出色の“浪速人情&恋物語”の佳作であります。

え~、絶世の美女の女優さんの中には意図的に“不器量”に変身するチャレンジで演技の幅を広げて見せる人も多く、
「ゴルダという女」のイングリッド・バーグマン
「女相続人」のオリヴィア・デ・ハヴィランド
「モンスター」のシャーリーズ・セロン
「放浪記」の高峰秀子…らが女優根性を見せています。
本作は京マチ子の不細工メイクに驚かされる映画で、“ちゃんと京マチ子と判るのに不器量なメイク”に、“美人と不美人って紙一重なんだな~”と妙に感嘆させられる作品でもあります。

大正時代の大阪の風情と人情もゆったりと描かれていて、悪い人が出てこない中での優しい恋の物語に“何とかこの娘が幸せになってほしいなあ”と願いながら画面に見入る作品であります。
アグファカラーの豊かな色彩で映し出されるセット&自然風景&人の顔はとても美しく、切ないほどの艶やかさが物語の繊細な想いと共鳴して美しい夢を見せてくれます。
音楽はアイルランド民謡“庭の千草”を情緒たっぷりに聴かせて“切ない憧れ”と響かせていて、娘が夢を観るシークエンスの儚い幸せ感覚と共鳴しています。

当時世界最高峰であった大映美術&撮影が結集して見せてくれる“娘心の夢”の顛末に惹き込まれる作品ですが、安易な予定調和に落とさずに、醒めた現実の冷風もしっかりと描き込んだ大人の映画でもあります。

ねたばれ?
1、使用音楽や映像の構図に「静かなる男」の影響を見つけることが出来ます。
2、京マチ子につきあって、川崎敬三も不細工メイクを…。

詳細評価

物語
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