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雨情 (1957)

監督
久松静児
  • みたいムービー 2
  • みたログ 4

3.33 / 評価:3件

青い目をしたお人形とは、何と!

  • bakeneko さん
  • 2009年11月13日 15時11分
  • 閲覧数 505
  • 役立ち度 5
    • 総合評価
    • ★★★★★

明治、大正&昭和の戦前期に活躍した詩人、野口雨情の生活&創作風景を完全なフィクションで想起した、日本情緒あふれるドラマですが、同時に“芸術の存在意義と社会との関わり“という重いテーマにも切り込んでいる作品となっています。

えー、本作の見所は大きく2つあって、
1、『十五夜お月さん』『七つの子』『赤い靴』『青い眼の人形』『シャボン玉』『こがね虫』『あの町この町』『雨降りお月さん』『証城寺の狸囃子』…等の詩の元となった、日本的情緒を堪能させてくれる映像
花嫁行列のロングショットでの“月明かりに照らされた花嫁の白無垢”の白さ、海岸の砂浜の広がり、水路を小舟に乗って鑑賞する際のゆったりとした浮遊感、旧家の家の静やかな暗さ、野原や山々の瑞々しさ…等を、創作した詩と共に見せて、日本叙情的余韻に浸らせてくれます。
2、芸術(又は詩作)と生活との相克という問題
詩作以外には生活能力や闘争性が欠如している主人公を通して、繊細な感受性を持って創作することは、同時に“世俗的観念が欠落している”ことを示して、“芸術かパンか?”という根源的な問題について考えさせられます。
つまり、創作側と世俗世界側の両方の言い分はともに一理あるのですが、“適度にバランスよく生きて行けば良いのでは?”という生易しい考えでは、秀逸した芸術が生まれ得ないという重い真理も見えてくるのであります。そして、現実主義の細君(&その家族)と主人公の関係は、夢想家(マイペース人間)と現実主義者(頑張り屋さん)に置き換えて考えると、俄然現実感が出てくるのであります(オタクvsパンピーとも取れますな)。
主演の森繁久弥の抑えた演技と夫人役の木暮実千代の受けの演技が素晴らしく、脇で出てくる、千秋実、扇千景、藤原釜足、山形勲ら十数人を見付ける楽しさもあります。清らかで叙情的な絵を見せながらも、人間の根源的な価値観&行動指針についても鋭く踏み込んだ作品ですが、ドラマの後半で両方の融合を見事に決めている絶妙な作品でもあります。

もちろん、お子様と一緒に観ても大丈夫な作品ですが、“どっちが悪いの?”と訊かれると返答に困るかもしれません。

ねたばれ?
1,女性(奥さん)の皆さん!オタク(ご主人)に対してあんなことをしたら絶対にいけません!

2,茨城弁は“~ヤンス”とは言わない様な気が…..

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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