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大忠臣蔵 (1957)

監督
大曾根辰保
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3.20 / 評価:10件

「仮名手本忠臣蔵」による再構成

  • oldfilmer さん
  • 2009年6月11日 9時01分
  • 閲覧数 1555
  • 役立ち度 3
    • 総合評価
    • ★★★★★

 赤穂浪士による討入り事件は江戸時代より様々な形で舞台化更には昭和時代の映画化を経ているが、この作品は原点返りとでも言おうか、人形浄瑠璃「仮名手本忠臣蔵」を基本として再構成され、そのうちの「お軽・勘平」の物語をクローズアップした構成をとっている。また、いくつか映画化されたものでは大石内蔵助の東下りのエピソードとして登場する立花(橘)左近であるが、通常は立花左近を騙る内蔵助が、宿場で本者の立花左近と遭遇し、立花左近が抗議するものの、偽の左近を内蔵助と見破り、本者が騙ったことを詫びるというものを本作品では、橘(立花)左近が関守として登場し、内蔵助と見破った左近が内蔵助を激励するという格好で、歌舞伎の「勧進帳」を連想させるものに翻案しているのが興味をひく。そういった意味で異色の映画化作品である。

 ただ、全体に様式美に拘泥する余り、迫真性に欠ける憾みがあるのは否めない。二代目市川猿之助演じる内蔵助にしても、歌舞伎の持つ様式美を体現してはいるが、内面の苦悩は素直に伝わってこない。「お軽・勘平」のお軽にしても、演ずる高千穂ひずるは艶麗ではあるが、哀しみの表現が空回りしているようなよそよそしさが仄見えてしまう。歌舞伎ファンにはその辺が魅力になるのかもしれないが、昭和の映画ファンには物足りなさに繋がるかもしれない。

 音楽的には、浅野内匠頭の切腹シーンに見られるようなフルートのソロの音楽が何か所か見られ、これは心に沁みいるような音楽になっており、悲劇の表現として見るべきものであったことは特筆したい。

詳細評価

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