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挽歌 (1957)

監督
五所平之助
  • みたいムービー 2
  • みたログ 13

3.86 / 評価:7件

和製「悲しみよこんにちは」

  • bakeneko さん
  • 2009年10月13日 17時02分
  • 閲覧数 414
  • 役立ち度 8
    • 総合評価
    • ★★★★★

日本のフランソワーズ・サガン=原田康子の戦後のベストセラー小説を女性&情感描写で傑出した手腕をみせる五所平之助監督で映画化した、“繊細な心理把握”と“戦後の時代を切り取った社会描写”が光る、鋭い人間&恋愛ドラマの傑作であります。

傑作「あの手この手」から5年、久我美子と森雅之のカップルは、今度は陰影に富んだ特異な恋愛ドラマを見せてくれます。
舞台は作者が住んでいた釧路なので、生活描写と風物の臨場感は抜群であります。そして、この最果ての地(失礼!)を舞台にしたことで、この“一般的な日本の現実生活から離れたた人間ドラマ”に寓意性を持たせる事に成功しています。
本作は、若い女性である主人公の一人称的視点で展開しますので、女性心理の綾を上手く捉えた作劇が丹念であります(ちょっと観念的&舞台的な未消化部分もありますが)。そして、逆に“他の登場人物の心理”が表情や行動で推測するしかない事も、“昨今の人物心理を全部セリフで喋くるドラマ”とは次元の違う、“心理劇本来の面白さ”を提供してくれます(もう一人の“主役”の高峰三枝子の上手い事!)。
映像派でもある五所はしっかりと釧路の風景を映像に刻み付けていますし、音楽も芥川也寸志の情景的な曲(ムゼッタのワルツに似ています)の他に、ロシア民謡(トロイカ、ともしび、黒い瞳)、や『調子の良い鍛冶屋(愉快な鍛冶屋)』=ヘンデル『ハープシコード組曲 第5番 ホ長調』HWV.430 の終曲「エアと変奏」テーマが効果的に使われています(これらの曲がしっくり来るのも北国ならでは!)。
“映画が文学に挑んでいる”文芸派にお薦めの“ドライで利己的観念的に見えつつも、純情で朴訥な”若い女性の心理と、幾つかの“傷を持った大人達”の心象が交錯する、緻密な人間ドラマの傑作であります。

ねたばれ?

1、北海道の♨ホテルには暖炉が有るの?
2、あの時アタシが噛まなければ…(by メリー(犬)

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