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美徳のよろめき (1957)

監督
中平康
  • みたいムービー 4
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3.60 / 評価:5件

美徳と愛の葛藤、月岡夢路の美しさが光る

三島由紀夫の原作を映画化。美しく貞淑な人妻の不倫を描いたメロドラマ。妻・節子に月丘夢路。夫に三国連太郎。

途中まで中平監督らしくないテンポの緩慢さや盛り上げのない展開で退屈であったが、節子が不倫相手の土屋と伊豆旅行に出かけるあたりから面白くなる。

ポイントは貞淑の美徳と燃えるような感情との葛藤。節子は旧貴族階級の出。その生まれ・育ちの良さが彼女の恋心に立ちふさがる。土屋との逢引きを繰り返し彼に想いを抱きながらも、「道徳的恋愛」(=プラトニックな愛)関係に拘る節子は、世間体や常識に捕らわれ愛に身を委ねることができない。

そんな時、男遊びをしていた節子の友人が情痴のもつれから刺殺される事件が発生、その火遊びの結末におののく節子は、ついに家のためにと土屋と別れる決心をする。不倫の愛に対して道徳を優先させた節子。だがラスト、土屋に想いを伝える手紙を書く彼女は、まだ気持ちの整理が出来ないでいるのだった。

最終的に美徳が「真実の愛」に勝ったと見るか、美徳も愛の前には脆いものとみるか…おそらくどちらとも言えるのであろう。

月岡の端正な美しさが光る。土屋の乗る電車を見送る表情の色っぽさなど、伏目がちに不安を抱えながら、男との逢引きを繰り返すよろめき具合がハマっている。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • ロマンチック
  • 切ない
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