大東亜戦争が始まると株価は..。
- bakeneko さん
- 2011年9月28日 14時04分
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「大番」シリーズ第三作で、国連からの脱退、統制経済の徹底、そして開戦へとひた走る日本を経済面から庶民の視点で描いて新鮮な興味を喚起してくれる娯楽作であります。
シリーズ3作目の本作では、主人公は株価相場では活躍しません。故郷の宇和島と大阪を起点にした“闇屋”での奮闘をじっくりと描いて、ラスト近くで株屋へと復帰します。
日中戦争が長期化して経済統制がおこなわれた結果、庶民による“普通の売り買い”が“闇屋”と呼ばれるようになった経過が興味深く示されます(一般的に“闇屋”と言えば戦後の混乱期のイメージが強いのですが、戦前に第一次ブームが有ったことが分かります)。更に、戦時下では金や貴金属が重宝される等、異常国家状態での経済価値の変化も普段知りえない情報ですし、更に開戦になると経済&株価がどうなるか?―の答えもあの時代を象徴しています。
登場人物は更に増えて、三木のり平の愛妻?に若水ヤエ子(なんと得意の東北弁では無くて役に準じて宇和島弁)、大坂の闇屋の元締めで“大政翼賛会の大物”に山茶花究、大坂の株式場の職員に藤木悠が加わってきます。
戦争の影が徐々に近づいてくる空気感覚も庶民視点で見せてくれる作品で、クライマックスへと加速するラストシークエンスで最終編へと続いていきます。
また、本作は前の2作の“あらすじダイジェスト”を映画の最初に語ってくれませんので、御注意を!
ねたばれ?
1、 戦争の常勝国は“開戦&戦場での勝利で、平時の数倍経済が潤う”という基本原理が、戦争が無くならない一番の原因かもしれませんね。
2、 原節子が○○様に!
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