ここから本文です

巨人と玩具 (1958)

監督
増村保造
  • みたいムービー 10
  • みたログ 140

3.56 / 評価:43件

玩具はダレ?

  • wanco0619 さん
  • 2014年10月16日 0時54分
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

「巨人」つまり個々人の力ではどうしようもないダイナミズムもつ社会(=日本の高度成長期に現出した資本主義社会)の中で、翻弄される人間の本質を描き出す社会派作品。

「玩具」とは、キャラメルのおまけを意味するだけでなく、アイドル(偶像)に仕立て上げられ徐々に自分を見失う京子、そして、キャラメルの売上げを追求して個人の身体や心までも犠牲にせざるを得ない会社組織に所属する主人公やその上司達を意味するのだろう。

歴史の大きな流れの中で、翻弄される人々。京子のおたまじゃくしが最後の一匹まで死んでしまった時、京子はそれまで大切にしてきた人とのつながりを忘れて、イコール、社会の玩具となる。

もっとたくさんの売上げを、もっと多くのお金を、もっと多くの消費者の欲望を、もっと強く、もっと笑顔で、疑問なんてもたなくていい。いったん資本主義のゲームに参加した人々はこのサイクルからは逃れられない。人に弱みを見せずに生きていかなくてはならないのは、資本主義社会の必然。

ラストシーンで、主人公が宇宙服を着てキャンペーンのために街を歩く時、恋人が近づいてきて囁く。「笑って、笑うのよ」。

経済的な成長は私たちに何をもたらしたのだろうか。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 笑える
  • 切ない
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここま>
でです このページの先頭へ