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女侠一代 (1958)

監督
内川清一郎
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3.00 / 評価:3件

元祖“鉄女”の一代記

  • bakeneko さん
  • 2011年12月20日 10時53分
  • 役立ち度 3
    • 総合評価
    • ★★★★★

明治日本の鉄道黎明期に架橋工事に熱意を燃やした烈女の半生を描いた火野葦平原作を、清川虹子がプロデュース&主演した作品で、日清戦争前夜から第一次世界大戦末期のシベリア出兵までの、近代化しつつある日本と鉄道をバックに抜群のバイタリティで駆け抜けた女性を活写している“人間&歴史ドラマ”の力作であります。

殖産興業に邁進する日本で石炭を効率的に運搬すべく鉄道網が整備されていた頃に、北九州の若松に遠賀川鉄橋を架けるべく奮闘した人足請負業の立役者=島村ぎんの波乱に満ちた人生を描いた作品で、当時の“鉄道vs石炭運搬船”の対立や、請負師≒任侠者の没落、次々に勃発する戦争の大波という“時代の大きなうねり”の中で自分を貫いたヒロインの女傑譚を魅せてくれます。豪華な“お友達”の友情出演が見物で、渡辺篤、三国連太郎、田中春夫、森美樹、近衛十四郎、山田五十鈴、森繁久弥、淡路恵子、嵯峨三智子、飯田蝶子、藤間紫らに加えてナレーターは関光夫(昔スクリーンミュージックのDJでした)、脚本に菊島隆三が加わっていますし、作者の火野自身も特別出演しています。また、大掛かりなセット&モブシーンも圧巻で、鉄橋建設のスペクタクルや本物のSLを用いた機関車の疾走シーンは明治の躍進する日本を見せてくれます。
そして物語の後半では、賑やいだ任侠の気風の荒々しさがやがて官庁的な機械化へと静まって行くと共にヒロインが行き場を失って落ちぶれていく様も見せて、“日本の青年期の終焉”を嘆息させるのであります。

惜しむらくは、博多&北九州&山口の訛りがごっちゃくたになっている方言指導のいい加減さと八幡→若松の距離感に誤りが有る所など、細かい詰めに荒さが散見できることですが、明治という時代に希望と生命を燃焼した人間ドラマに感じ入る力作となっています。


ねたばれ?
1、 ロシア人はフォークダンスを踊らないと思う。
2、 本作のヒロイン:島村ぎんは、やはり火野葦平原作の映画化「花と竜」(1962年)にも出てくる主要キャラクターであります(演じたのは高橋トヨ)

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