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最高殊勲夫人 (1959)

監督
増村保造
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3.84 / 評価:45件

高度経済成長期真只中。

  • shinnshinn さん
  • 2017年7月23日 8時14分
  • 閲覧数 732
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

1959年、増村保造監督作品。大映の看板女優、若尾文子と同じく大映の秘蔵っ子、川口浩共演のスクリューボール・コメディ(探検隊のイメージしかないけれど、若いころは役者さんとして、いい仕事をされていたんですね)。ケレン味のないクールビューティ若尾文子のカラッとした魅力が悪くない(ステレオタイプの大和撫子なんかじゃないところが新鮮)。シニカルだけれど、育ちの良さからか来る、決して陰にはならない川口浩との共演が絶妙。


イタリアで映画留学経験のある監督さんらしいが、確かに大胆ではあるけれど安っぽくはならない格調のようなものは感じました。ただし戦後のイタリア映画のような、沈んだ貧乏くささは1ミリもないし、格調や様式美だけを厳格に追及している訳でもない。丸の内のオフィスを舞台にしたお話は、どちらかというとワーナーあたりが作る、ニューヨークを舞台にした洗練されたオフィス・コメディ(モダンで都会的、軽快な感じ)に影響されているような気もする。この監督さんは、邦画界ではもう少し評価されてもいいのではという気もする(後半からテレビドラマ専門にシフトチェンジしたのがネックだとしたら狭量すぎるかも)。


「ビジネス・ガールは(社長)秘書がデラックスなのよ」みたいなセリフは流石に時代を感じます(笑)。今でいうOL(和製英語)の意味のビジネス・ガール(BG)も当時の完全な和製英語で、オリンピック前に外国人から「商売女」と勘違いされるからやめよう!となったらしい(ビジネスガールが夜の女を連想するかどうかは不明)。デラックスという言葉も、もはや使わなくなりました・・・今はラグジュアリーとかいうのか?(ダウンタウンDXはネライでやっているのだろう)。


勝手なイメージだと、大映はやはり女優さんを育てるのが上手いですね。松竹も上手い。東映がまあまあで、日活はいまいち(吉永小百合はいたけれど結局は・・・)、東宝がいちばんダメなんじゃないのか(せっかく抱えている美人女優さん達を刺身のツマ程度にしか扱えない・笑)。会社のカラーもあるけれど、女性を撮りきれる監督をどれだけ抱えているかが重要だったと思う。


若尾文子の父親役が宮口精二さんで、実直なサラリーマンでよき家庭人を演じています。この方は脇役一筋だけれど、どんな役でもござれの自在型役者(器用じゃない人間を、器用にこなします)。やはり代表作は世間的に「七人の侍」の久蔵という事になるのか。


船越英二さんが男三人兄弟の長男で二代目社長の役です(三男が川口浩)。創業家の御曹司なのに、どこか気が弱く、秘書上がりの奥さんになぜか頭が上がらない。今となっては、なんか暗示的だ。


たまには、古い邦画もいいものです。

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