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最高殊勲夫人 (1959)

監督
増村保造
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3.84 / 評価:44件

増村保造+若尾文子のラブコメディ

  • @tkitamoto さん
  • 2020年5月4日 13時45分
  • 閲覧数 142
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

CS日本映画専門チャンネル2019年5月に放送されたものの録画を鑑賞。
増村保造監督+若尾文子コンビによる第2作。

第1作「青空娘」の1957年10月公開に続き1959年2月公開されているが、フィルモグラフィーにはその両作の間に約10本くらいの作品が並んでおり、当時の彼女の人気ぶりがうかがえる。
1959年には小津安二郎の「浮草」も撮影されている。
若尾文子が25歳のときの作品である。

ワタシは溝口健二の「赤線地帯」が好きで、そこに登場する小悪魔風若尾文子の虜になって早30年。
その後、彼女が出演する増村保造や川島雄三など数多くの作品を観た。
だが、大井武蔵野館などの古い日本映画を観られる映画館がなくなって以降はその情熱も冷めて履いた。
ここ数年、若尾文子作品を映画館で観られる機会に出会え、ワタシの中で再評価の動きがはじまった。

前置きが長くなったが、この「最高殊勲婦人」は前作の「青空娘」に比べれば評価は低いようだ。
若尾文子といえば、やはり後年のシリアスな作風の作品が名作として評価がされているわけだが、やはり若いときのとてもかわいいコケティッシュな彼女の映画に出会いたいものだ。
「青空娘」もCSに放送されたものを最近観たのであるが、後年の増村保造イメージからかけ離れている青春映画である。
「最高殊勲婦人」とはタイトルがやや難かと思うが、とても軽妙な喜劇である。
何しろ彼女がかわいらしい。
目をくりくりさせて、男女を問わず、会社の同僚たちを翻弄させていく。
結婚をめぐり、川口浩と掛け合うわけであるが、最後に結びつくのは、およそ予想がつく。
喧騒の中のライブハウスのカウンターで大声を出しての告白はやや唐突である。

三郎(川口浩)の気持ちの変化は描かれているが、杏子(若尾文子)はいつの時点で三郎に気持ちが動いたのか?
先に杏子にプロポーズした同僚の野村が社長の妻桃子の策略により北海道に転勤させられてしまうのを阻止するためか?
実質、三原商事を牛耳る桃子に対し、桃子の計画どおりに三郎と結婚することにより、これから反逆のノロシを上げるのか?
杏子が三郎に単純な恋心があったとすればどのあたりなのか?
そのように杏子の気持ちを汲み上げるには少々難あると言わなければならない。

とはいえ、なんといっても若尾文子がかわいらしい。
小悪魔的とまではいかないが、男たちをはらりはらりと翻弄する様は爽快である。
「◯月◯日の6時までにお返事するわ」なんていうセリフもある。

喜劇とはいえ、背景として、貧富の差を描いている。
杏子の父は小規模な企業の経理課長だが、定年間際という設定だ。
最後には、三郎の口利きで再就職を果たすが、三郎と杏子の結婚式は会場の片隅で隠れながら覗き見るだけだ。
貧富の差といえば、最近の「パラサイト〜半地下の家族〜」などとは違い、なんとも軽妙に気軽に観られる映画であるのがいい。
本当に楽しいラブコメディ映画なのだ。

※参考文献「女優 若尾文子」キネマ旬報社

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