荷車の歌
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作品情報上映スケジュールレビュー

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作品レビュー(9件)

泣ける27.8%切ない22.2%悲しい16.7%絶望的11.1%かっこいい5.6%

  • ma8********

    4.0

    人生を救う映画。

    1959公開ということはここに描かれてる人々は見る人のほぼリアルタイム。 当時の観客の人たちは映画のどの部分かを映画のどの登場人物かを自分の話だ自分のことだと思ったことだろう。 四代に渡る家族を描き世の中の変遷を描き戦争を描き、その是非を描かず、その悲喜を力強く瑞々しく描く。 そこに描かれるそれぞれの悲しみは時に苛烈だがそれぞれの喜びもまた豊穣だ。 人生に優も劣も幸も不幸もない気がしてきて救われる映画だ。

  • kih********

    4.0

    農地解放と女性解放、そして農村文化向上

    1959年の作という。つまり敗戦後14年目ということ。農地解放後10年目ということ。冒頭に「この映画は三百二十万農村婦人の手でできあがりました」という紹介字幕が出る。「明日を今日のくりかえしでなく新しい出発としてほしい」という「願いをこめて」作られたのだそうだ。  気になるのが「全国農村映画協会」という「製作」者(社)。インターネットにホームページが開かれている。昭和24年設立の株式会社だった。それによると「農業関係の映画・ビデオ・DVDなどを企画・制作・配給して農村文化の向上に寄与」しているという。結構なことだ。  いくつもの映画で、農山漁村の旧弊や閉鎖性、そして差別意識というのは見てきたが、これは「農協婦人組織」が企画して、「農村文化の向上」を目的に、「農村映画協会」が作ったという点でユニークだ。農村の農村による農村のための映画だ。  本作の中にもチラっと出てきた「農地解放」。これは1947年(昭和22年)から1950年(昭和25年)までのことだから、全国農村映画協会の設立はその最終段階の時期ということになる。農村は農地所有権と共に一応「解放」される。この期を逃さず農村の精神的な「解放」も一気に進めようという、そういう意図であったのなら、素晴らしい会社だ。その具体的な活動の一環であれば、素晴らしい映画だ。  あれからかれこれ70年近く経って、農村は真に解放されたか。文化は向上したか。農村の過疎化、高齢化をみると、解放とは縁遠いように見えるのだが……。こういう映画をみたら農村に住みたい女性は居ないだろう。冒頭の字幕でいうように、「多くの女の心に生きつがれ、多くの若い人たちが母をうけつぐ」農村文化の「喜び」が無い限り、再生も解放も無いように思えるのだが……。

  • Kurosawapapa

    4.0

    希少☆山本薩夫監督が描く女性ドラマ

    冒頭のテロップ、、、 『 人間が人間として認め合う、この大切な喜びを皆のものにしたい。 この喜びが多くの女性の心に生き継がれ、多くの若い人達が母を受け継ぐ時、 明日を今日の繰り返しでなく、新しい出発としてほしい。 』 そんな願いが込められた作品。 山本薩夫監督というと、反骨精神溢れる骨太な作品を世に送り出した社会派映画の巨匠。 自分の知るところでは、山本監督の女性を中心としたドラマは、本作と「あゝ野麦峠」くらい。 希少という印象ですが、 本作は山代巴の原作、そして溝口監督と組んだ依田義賢(「スターウォーズ」ヨーダのモデルとなったといわれる日本映画を代表する脚本家)の脚本であり、合点がいく。 ======= 明治二十七年、女中のセキ(望月優子)は、郵便配達夫の茂市(三国連太郎)に求婚され、勘当の身となりながらも結婚。 二人は、往復十里の道を一台ずつ荷車を引きながら仕事に励む毎日。 姑の冷たい仕打ちにあいつつ、セキはやがて娘を産みます。 ======= 結婚、出産、子供の成長、 そして年老いてなお、苦難と向き合った数十年の物語。 夫の茂市を演じた三国連太郎の演技は、群を抜いています。 晩年の姿に “歯” がありませんが、 2年前の「異母兄弟」の時、演技のために35歳で10本抜いたそう。 ただ、本作は女性が主役。 望月優子の優れた演技も、彼のあまりの存在感に食われてしまった感。 後半、茂市の浮気が発覚、妾を家に居候させるストーリーも、 前半の繊細な流れに対し、行き過ぎを感じます。  姑、 嫁、 娘 が同居する中、 家族なのに、思い通りにならないこと、やっかみ、愚痴をこぼすこともある。 また、嫁にしてみれば、  我が子 ~ 夫 ~ 姑 と、どうしてもついてしまう優先順位。  “心の虫が騒ぐ” と、身内の不遇を横柄に見てしまう、、、 そんな心の内も、赤裸裸に描かれている。 皆、必死に、ギリギリの生活を送っている、、、 その張りつめたような空気感。 そして、張りつめたものがプツンと切れてしまった時に、溢れ出す涙。 苦難の中にある、人の “優しさ” が、心を打ちます。 家族の繋がりが、 時として、しがらみとなり、 時として、かけがえのない ”絆” となる。 どう転んでも切ることがでないもの、、、 それが “家族” なのだと、 しみじみ感じさせる名編です。

  • asu********

    5.0

    自主制作映画の力強さ

    特に関心を持つわけでもなく、「地味な題名」と思いながら、 ただ録画してあったので観た映画ですが、 内容の濃さにびっくりしました。 監督は山本薩夫、主演は望月優子、三國連太郎。 この映画は、農村に生きた女性の半生を描いたもので、 時代の移り変わり、暮らしぶりの変化、家族の成長が じっくりと描かれた、力強い感動作です。 閉鎖的で、嫁ぎ先では嫁として虐げれながらも 貧しい農村でたくましく、生きている姿は、 決して特別な個人の一生ではなく、 端々に典型的な農村女性の姿を描いています。 この映画の企画は全国農村婦人組織協議会。 製作は全国農村映画協会。 農民による農民のための自主制作映画で、 全国320万農村婦人部の投資(カンパ)3200万円を元手に、 1959年、1年がかりで映画は完成した自主映画で、 1000万人を動員したとも言われています。 主演の望月優子については全く知りませんでしたが、 どっしりとした農村女性を年代の変化とともに リアルに演じていましたし、 三國連太郎は老け役のために下の歯を抜いたと 言われていますが、その容貌や動作も本当に 老け込んでいました。 自分が知らなかっただけとは言え、 こんないい映画が日本で作られていたことに改めて驚きます。 この映画製作に関わった人たちの熱い思いと気迫と、 この映画に共感した多くの女性の涙を感じられる映画です。

  • tos********

    4.0

    農村の嫁の実態

    明治の農村の嫁とは、まさにそうであろうリアリティーのある作品だ。 農村の嫁に焦点を当てた作品はそうはないであろう。 当時の環境、戦争勃発、社会背景が刻々と変わる中生き抜いた人々の様子がたくましく映し出されていた。 まさに珠玉の作品だ。 キャストも若い頃から老人になるまで その変化はすばらしく、三国連太郎の歯のない様子は、老人そのものに見えた。 そうして、嫁もやがては、姑になってゆくという最後のくだりは、この映画の真髄を見た気がした。

スタッフ・キャスト

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基本情報


タイトル
荷車の歌

上映時間

製作国
日本

製作年度

公開日
-

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