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ダイヤルMを廻せ!

ダイヤルMを廻せ!

DIAL M FOR MURDER

105

風よ吹け

5.0

傑作ミステリー

原題のDial M for Murderは、「廻せ!」というほど強い命令形じゃなくて、「Mは殺しのダイヤル」ぐらいの意味だろうと思います。実際にストーリーの中でも、犯行シーンで一度出てくるだけで、あんまり映画の内容をまとめた象徴的な意味はないかなと思いました。 レイ・ミランドは中期の「X線の眼を持つ男」をイギリスのテレビで見て知って、そのあと「刑事コロンボ」の「悪の温室」で晩年を知ったので、あまりイケメン俳優というイメージがなかったのですが、この作品では元テニス選手、という役柄。美しくて資産家の妻の浮気をしって殺しを企てる悪役です。 殺人事件の計画が途中から軌道を外れて、回復不能になったかな、と思ったところで犯人のアドリブ力がすさまじく、妻は無実の罪を着せられてあわや死刑か?ということになるわけですが、後半は「刑事コロンボ」のような罠があり、なかなか倒叙形式のミステリーとしての王道です。 序盤、妻殺しの代行を依頼するシーンがすごくまどろっこしくて寝そうになったのと、時計が止まっていて電話が遅れるとか、いろいろ緻密に考えていたはずなのに信じられないようなポカをするのでちぐはぐ感があったり、裁判であっと言う間に死刑になるのが納得いかなかったり、死刑の前日にフラフラと釈放されるのってどうなのと思ったり、イギリスなのにすべてがアメリカチックに進むのはなぜ、とかあるのですが、それでも傑作ではあります。 3D映画として公開されたけれど、あまりに不評で途中で2Dに切り換えたら興行成績が上がったそうです。今となっては3Dも見てみたいですね。

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