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キクとイサム (1959)

監督
今井正
  • みたいムービー 11
  • みたログ 46

3.58 / 評価:19件

死んだはずだよお富さん♪

  • bakeneko さん
  • 2012年2月28日 11時15分
  • 閲覧数 723
  • 役立ち度 6
    • 総合評価
    • ★★★★★

水木洋子&今井正の鋭くも優しい視点が光る、子供の生命力と人間の真心を活写した傑作“人間&社会ドラマ”であります。

今井正の映画を観る度に、“今の日本映画は(彼の作品の様に)安易なセンチメンタリズムに落ちないで人間の輝きを絶妙に描くことは無理だろうなあ”と嘆息させられます。
占領下状況が生み出した混血児問題を真正面から扱いながら、子供達の明るさと生命力、そして周囲の大人たちの真心に清々しい気持ちにさせてくれる作品で、教条主義的な建前論を振りかざしたり、安易なヒューマニズム的感情描写で誤魔化したりせず、リアルな人々の反応や思考と農家の日常の中に“一緒にいる事のしあわせ”を納得させてくれる見事な映画であります。

主演のキク(高橋恵美子)は抜群の存在感で“日本の元気な女の子”を体現していますし、
イサム(奥の山ジョージ)の自然体の男の子も、肌の色等関係ない無邪気さで笑わせてくれます。そして、御祖母ちゃんを演じて北林谷栄が抜群の存在感と現実感を発揮していて、3人のユーモラスなやり取りが陽気な生命力と信頼に満ちていることで“人間が一緒にいる事の根源的な楽しさ”を魅せてくれるのであります。
上品&聡明な脚本も見事で、明ら様な差別&迫害描写等のベタ&不快な表現は皆無であり、周囲の人々が皆顔見知りで善意の人々であることが、(観賞中の安心感と共に)還って問題の難しさを明確にしていて、劇中の登場人物と観客が一体となって“どうにかして幸福になってほしいなあ”と共感して3人の行く末を見守る映画であります。そして、困難を飄々としたユーモアで笑い飛ばす御祖母ちゃんと“天真爛漫に育っていく子供達の笑顔”に清々しく声援する作品であります。
また、次々と出て来る友情出演の豪華俳優の顔ぶれも楽しめる作品で、東野英治郎、三国連太郎、殿山泰司、三井弘次、滝沢修らの名優達が適材適所の名演で驚かせてくれます。

凡百の演出家ならばベタなヒューマニズムや道徳論の押し付けがましい教育映画に堕ちてしまう―“混血児”という難しい問題を、人間の生活&生命力&まごころを真正面から描いて爽やかに笑わせながら感銘をもたらす“日本映画黄金期の手腕と良心”に見入る傑作であります。



ねたばれ?
1、終令幼虫にあの葉っぱの量じゃあ2時間と持たないぞ~。
2、で、イサムはどうなったのかな~

詳細評価

物語
配役
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