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氾濫 (1959)

監督
増村保造
  • みたいムービー 4
  • みたログ 32

4.40 / 評価:10件

出世と金と性への自由な欲望

  • はちみつの実 さん
  • 2011年9月11日 22時28分
  • 閲覧数 610
  • 役立ち度 3
    • 総合評価
    • ★★★★★

久しぶりに増村映画見たくなってDVDレンタル。
増村映画の人々はいつも自分の欲望に自由だ。
金銭、名誉、出世、愛欲、増村の映画の人々はいつもそのどれかを明け透けに自由に求めている。
その姿は醜く厭らしいが、いつでも力強い、生命の謳歌だ。

物語の軸は研究開発に成功した重役で成功者である佐分利信(真田)。
これから成功するために手段を選ばない才ある青年川崎敬三(種村)。

真田の欲望は不器用だ。
周りの人間が素直に流れに従う様に欲望に夢見るのに、真田は過去の過ちを言い訳に不倫をするようになる。
ニヤリとも笑い顔一つ見せず自分の信条と相反するように生きていく人間らし姿だ。

種村の欲望はそれとは正反対だ。
女の体が欲しい時は幼馴染と結婚の約束をし、金が無ければ教授にせびり倒し、出世のためには利用出来る者は何でもする。
目的のためには手段を選ばないギラギラした姿はとても厭らしい。
若尾さんでさえ往復ビンタで手篭めにする姿はいっそ清々しいと言っていいくらい。

船越英二もそれに負けてない、お馬さんをした後に沢村貞子に毒づく様は何とも痛々しい。あれで一気に沢村貞子の年齢が元に戻ったように見えるほど痛々しく徹底している。

ラスト、真田家の人々は狐につままれたかの様に茫然とする。
そんな中、更に欲望を満たそうとする資産家達は高らかに下卑た笑い声を上げる。
そして球形タンクで資産家の娘に近づく青年の野望の発露はエクスタシーに達する。

この手の増村映画の中では「巨人と玩具」と較べるとややエネルギーの面でやや落ちる気もするので星4つにしたけど、十分面白い佳作と思います。

にしても伊藤雄之助がこういう役で出てるのはちょっと驚いた。
自分の中にはないイメージだった。

詳細評価

物語
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