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大虐殺 (1960)

監督
小森白
  • みたいムービー 4
  • みたログ 2

4.20 / 評価:5件

関東大震災の頃から牛飯屋ってあったんだ!

  • bakeneko さん
  • 2018年9月20日 8時26分
  • 閲覧数 297
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

1923年の関東大震災の際の朝鮮人の虐殺から、「甘粕事件」、「ギロチン社事件」、「福田雅太郎大将狙撃事件」、「軍会議場爆破未遂事件」までを再現ドラマ風に描いて、軍閥が伸してきた日本の状況を描いた“日本暗黒史”の怪作で、VHSソフト化の際の題名は「暴圧~関東大震災と軍部」という、誰も観たくならない改題で発売されていました。

関東大震災のスペクタクルから始まる作品で、震災時に朝鮮人400人以上が逮捕され軍部によって射殺された事件を描いた後、震災のどさくさにまぎれて9月16日に、アナキストの大杉栄と作家で内縁の妻伊藤野枝、大杉の甥橘宗一(6歳)の3人が憲兵隊の甘粕大尉らによって虐殺された“大杉事件”、その復讐としてテロ組織:“ギロチン社”が計画した「ギロチン社事件」、「福田雅太郎大将狙撃事件」、「軍会議場爆破未遂事件」という3つのテロの失敗が再現ドラマとして映し出されます。
全てのエピソードの証人としての狂言回しが天地茂で、「地獄」同様の帝国日本での“地獄めぐり”を案内してくれます。
現在では描くことが出来ない当時の様子が細かく再現されていて、
君が代や“いろは”を暗証させる日本人識別法(聖書を暗証させるユダヤ人識別法を連想しました)
機関銃による一般市民への発砲
官憲による婦女&幼児殺害
ギロチン社というネーミング(「ジャイアントロボ」を連想しました)
杜撰な暗殺計画
…など、フィクションよりも劇画チックな事実に、ブラックユーモアすら感じられる圧制時代の時代色を再現しています。
同じギロチン社事件を扱った「日本暗殺秘録」や、当時の事件を再現する石井輝男の犯罪史ものの先駆となった作品ですが、現在に比べて格段にタブーが少なかった1950年代だから描けた“軍政に移行して行く日本”の空気感覚は稀有であります。

ねたばれ?
1、本映画で描かれた甘粕正彦大尉は、10年の判決が3年に減刑された後に満州に渡り、坂本龍一となって、関東軍の特務工作で満州国建設に暗躍します(「ラストエンペラー」)
2、せめて銃弾はしっかり確認しなきゃね!

詳細評価

物語
配役
演出
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音楽

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  • 悲しい
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