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ぼんち (1960)

監督
市川崑
  • みたいムービー 17
  • みたログ 125

4.10 / 評価:51件

女系家族、性欲、国策

  • 文字読み さん
  • 2010年11月17日 0時00分
  • 役立ち度 8
    • 総合評価
    • ★★★★★

1960年。市川崑監督。大阪の大店に生まれたぼんぼん(市川雷蔵)が家柄のしきたりに従いながらも次々と妾を作っていく話。女系家族に生まれた男が家のなかに妻を迎え入れる場合の母や祖母とのいざかいを避けて外に囲うほうを選んでいくのですが、それが母や祖母の思惑とも一致するし(外部女性の排除)、次々と女性に魅かれていく自分の性欲にも一致する(制御できない性欲)。どこにも対立や葛藤がないまま次々と妾は増えて子供もふえていくのですから(しかもすべて男の子!)国策とも一致しています(兵士の増産)。恐るべし「妾政策」。

それが破たんするのは戦争で焼け出された女たちが一堂に会してしまうからですが、それを機会に男はすっかり女性たちから離れていく。特に妾3人(若尾文子、越路吹雪、京マチ子)の入浴を見て「肉そのもの」を感じてげんなりしてしまう。戦争に負け、祖母も死んでしまうと同時に性欲を失う男。国策を離れ、女系家族から離れ、性欲から離れる。

今や男は、死んだかどうかわからない女性たちの戒名をすべてそろえている。「妾政策」から開放される男の映画。

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物語
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