歌行燈

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歌行燈
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作品情報上映スケジュールレビュー

あらすじ・解説

解説:allcinema(外部リンク)

作品レビュー(3件)

ゴージャス18.2%ロマンチック18.2%悲しい9.1%かっこいい9.1%セクシー9.1%

  • le_********

    5.0

    カラーで出現した能の謡や舞の幽玄美

    製作:永田雅一、監督:衣笠貞之助(きぬがさ・ていのすけ)、原作:泉鏡花、脚本:衣笠貞之助、相良準、撮影:渡辺公夫、照明:泉正蔵、美術:下河原知雄、編集:名取功男、音楽:斎藤一郎、主演:市川雷蔵、山本富士子、1960年、114分、大映、カラー。 このころにしては珍しいカラー作品(コダック、イーストマンカラー)。 ちなみに、国産初のカラー映画は、富士フィルムによる『カルメン故郷に帰る』(1951年、松竹)である。 1943年に、監督:成瀬巳喜男、花柳章太郎、山田五十鈴主演で映画化されており、これが二度目の映画化。 明治三十年頃、伊勢・山田、能の観世流家元・恩地源三郎を父に持つ喜多八(市川雷蔵)は、すっかり自らの芸にうぬぼれた盲目の謡曲師・宗山の家を訪ね、一曲賜りたいと申し出、宗山は滔々と謡(うたい)を始める。 途中から喜多八は鼓を打ち、宗山に恥辱を味わわせ、去っていく。宗山は恥ずかしさから、庭をさまよい、井戸に落ちて死ぬ。 喜多八は焼香しに再度宗山宅を訪れ、娘のお袖(山本富士子)と会い、一目惚れする。 宗山に対する喜多八の振舞いを知った源三郎は、喜多八に家元破門を宣告し、今後一切、謡を演じないよう釘をさす。 喜多八は、門付(かどづけ)をしながら、あちこちの町を歩くことになる。 お袖も、宗山亡きあと、後妻に屋敷から追い出され、これも芸妓として、置屋(おきや)を転々とする身の上となる。 月日が流れたある晩、伊勢・桑名の新町をお袖が仲間と歩いていると、男同士が喧嘩しているところに遭遇する。 縄張りを荒らされた地回りが、門付の男を殴っていたのだった。その男は喜多八であった。・・・・・・ 後半で、二人が再開したところで、互いに相手を思う気持ちから、お袖にせがまれて、喜多八は、禁じられている謡と舞を、お袖に教える。 このシーンは、小川の流れる森のなかで、繰り返し描写され、そのつどの構図がすんなりと決まり、どこをとっても一幅の絵のようだ。 能に造詣の深い鏡花が、謡や仕舞にこと寄せて、男女の心の通い合うさまを描いた原作を、ほぼそのとおりに映像化している。 ラストも、二人が抱擁するシーンで、悲恋に見えたかのような物語は、ハッピーエンドとなる。 主演の市川雷蔵と山本富士子は、このころが最盛期の俳優であり、雷蔵の端正な顔立ちと、山本富士子の日本的な美貌が内容に合致している。 その他、脇には、当時の映画界を支えた多くの俳優が出ており、当時の俳優の層の厚さを見せつけられる。 お袖の厄介になっている置屋の主人に上田吉二郎、その女房に賀原夏子、喜多八が寝泊りする木賃宿の大家は浦辺粂子、そのほかに、小沢栄太郎、信欣三、角梨枝子、見明凡太郎らの顔もあり、われわれ世代からすると嬉しくなる。 衣笠貞之助は、初のカラー作品としても、海外から高い評価を得た1953年の『地獄門』に味を占め、この映画もカラーにした。結果として、夕刻の風景、木の陰のたゆたう姿、衣装の美しさなどを際立たせた。 カラーになることで、『地獄門』での長谷川一夫の美男ぶり、京マチ子のあでやかな美しさがそのまま映像美となったように、この作品でも、市川雷蔵と山本富士子の美貌がカラーに映え、能の謡や舞の起こす幽玄の世界に溶け込んでいる。 (なお、個人的に、長谷川一夫は美男とは思わない。)

  • ぴーちゃん

    3.0

    ネタバレ導入部の印象が悪すぎる!

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • kor********

    4.0

    芸に生きるリスク

    「芸は身を滅ぼす」と、時に言われるように、何事も秀でた能力は身を滅ぼす過信へと導かれる事が多々あります。ブログなどでプライベートを公開することに何の違和感を感じない昨今の芸能人や著名人ですが、同時に昔ほどの破天荒さも薄れてしまった点については良い面も悪い面もあると思います。 本作の主演の市川雷蔵は私生活をミステリアスに、同じく大映の看板俳優であった勝新太郎は今でも語り継がれるほどの豪快さを持った俳優さんでした。モノにも限度があると反面教師のように語られるエピソードは繊細な性格の裏返しかもしれませんが、どのようにしろ後世に名を残す作業は常人では理解し得ない辛さも生じることでしょう。 「桜が散る夜に偶然と因縁が重なり合う特別な一夜」を演出するにはそれ相応の悲劇がなければいけません。天才能楽師の「おごり」から生まれた軽率な一言が二人の男と女の人生の歯車を大きく狂わせ、演目の醍醐味である「すれ違いの悲劇」を生みます。 日本の伝統芸能の美がオレンジ色に鮮やかに染まる夕陽のように物語と映像の見事なシンクロを成しております。同性だから感じ取れる友情も健気で 破門されても芸に生きると決めた頑なな男は芸でしか感情を表現できません。このように「芸に生きる」とは非常にリスクが大きいもの。花鳥風月など中世的な美と、人間的でより現実的な愛や欲がうまく融合された一作であります。田舎の温泉街を回る演歌歌手や、一発屋芸人が持つ芸(人生)にもまた、このような個性的なエピソードが組み込まれていると思うとまた、各人を見る目が変わりそうで面白いのです。

スタッフ・キャスト

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基本情報


タイトル
歌行燈

上映時間

製作国
日本

製作年度

公開日
-

ジャンル