美術戦線
- 一人旅 さん
- 2015年11月22日 20時38分
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- 総合評価
ジョン・フランケンハイマー監督作。
二次大戦時、ナチスから奪われた美術品を奪還するため策を巡らす鉄道員の姿を描いた戦争アクション。
銃弾飛び交う戦場ではなく美術品争奪戦に焦点を当てた異色の戦争映画で、数々の大胆な作戦と爆走する機関車のスピード感溢れる演出が圧巻だ。周辺の駅の協力により敵の現在位置を撹乱したり、機関車の方向を示す看板をさり気なく隠したりして徐々に敵を術中にはめていく。アクションはもちろん、バート・ランカスター扮する主人公ラビッシュの葛藤も見どころ。果たして人命を犠牲にしてまで守る価値が美術品にあるのか?その答えも出せないまま、ラビッシュはナチスによる美術品略奪を阻止するため奮闘する。無造作に置かれた美術品と死体の山が連続して映し出される場面が印象的で、観る者にこの戦いの意味を問いかける。自分なりに考えても答えは出なかった。美術品(文化)が国家の最後の砦だと言っても、その価値は人命以上なのだろうか?美術品に与える価値は人によって千差万別だし、主人公ラビッシュも美術品に価値を見出していない。
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