すべてが狂ってる
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作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(4件)

悲しい14.3%絶望的14.3%不気味9.5%パニック9.5%切ない9.5%

  • kor********

    4.0

    分かり合えないモノ

    尊敬するレビュアーの方や、先輩レビュアーの方が書いてある通りまさにこの作品は鈴木清順監督流ヌーヴェルヴァーグ作品。野外での撮影を基本とし、臨場感あるカーアクション、若者のあふれ出る活力の背徳な矛先、そしてラストの主人公の葛藤とは裏腹な世情のあっけなさ…。多くの作品を観たとは自慢できませんが、確かに和製ヌーヴェルヴァーグ作品ですね。 今の時代とは違い年に数本単位で映画を作っていた時代に70分前後の作品はザラにあっただろうし、映画館は他の作品と併映していた背景(ある意味贅沢ですな~)があるのですが、内容の濃さでいったら最近の作品に全然負けていませんね。むしろ舞台は混沌としているようですが、伝えたいメッセージ性はわかりやすい気がします。 「反抗」といったらそれで片付きますが、その反抗の「吐き出しどころ」となるそう簡単な問題ではありません。主人公のような家庭環境では特にそうでしょう。時代が変わろうが、いつだって子供と大人の価値観は違うものです。これは世界共通ですね。 私の好きな『青春の殺人者』にも似た雰囲気を感じましたが製作を担当した今村昌平監督は、鈴木清順監督同様欧州のヌーヴェルヴァーグ影響を強く感じた人物でしたね。この時代からアメリカンシネマへと変化していく映画黄金期(私の中で)の時代に生きていなかったことに残念でしょうがないです。ですが、あのステージで歌っている男性の歌唱力は?これまた時代背景を勉強せねば。 しかしTSUTAYAさん!もっとこの時代の邦画も洋画もたくさん置いてくださいよ。大島渚監督作品が『御法度』しか置いていないってどういうこと↓ いずれ私も川地民夫さんみたく斜め向いて、口を尖らせて店内を歩いちゃいますよ♪

  • bakeneko

    5.0

    ネタバレ半世紀前の新宿歌舞伎町ミラノ座前

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • dqn********

    3.0

    清順のヌーヴェル・ヴァーグ映画

    無軌道に生きるティーンエイジャーと親世代との断絶。 苛立つ若者像、揺れる手持ちカメラに映し出される路上風景、即興的なジャズ音楽と、ヌーヴェル・ヴァーグを意識した作品。(石原裕次郎の親友の)川地民夫が主演であり、また無軌道な若者グループが登場するせいか太陽族映画っぽくもある。 清順的虚構の美学はあまり感じられず、彼の監督作としては異色であろうが、当時の東京の風俗が生々しく描写されており、これはこれで面白い作品である。 杉田次郎(川地民夫)は高校生で不良グループの一員。父を戦争で失い母親と2人暮らしであるが、母親は妻持ちの男・南原(芦田伸介)の愛人であり、彼らは男の金で養われている。次郎はそれが気に入らず、母親に苛立ち南原を憎悪する。 マザコンで鬱屈した主人公・次郎を川地民夫が好演。次郎の恋人・敏美役の禰津良子も(次郎と対照的な)明るく溌剌とした演技が魅力的である。 終盤かけての破滅的な展開はまさにヌーヴェル・ヴァーグ。ホテルで口論する次郎と南原。戦後の混乱の中では誰かと力を合わせることが必要だったと弁解する南原、それを大人の詭弁と反抗する次郎。かっとなった次郎は南原を殴り倒してしまう。南原を殺してしまったと勘違いした次郎と敏美は車で逃走。そして自殺的に対向車に車をぶつけて死を迎える。 世代間の対立、大人に成りきれない若者の屈折と衝動。ラスト、溜り場のバーに残された若者たちのモノがゆっくりと映される。それが妙に寂しげに見えた。

  • ********

    5.0

    清順の1960年

    鈴木清順監督の若き日の作品。1960年。とてつもなく面白い。15年たってもまだまだ戦争が身近にあったころの、ぐれてしまった高校生の物語。カメラの動きが気持ちいいけれど、それ以上に動き回る人間が気持ちいい。相手役の女優さん、あまり映画に出てないようですが、小悪魔タイプできれいでした。 溜まり場に集まる高校生たちは、酒もたばこもセックスも犯罪もやりたい放題。それを苦々しく見つめる大人たちとの葛藤がテーマです。それはお金をめぐって描かれます。 1戦死した父と、兵器会社で働いている母の現在の恋人の関係(父を殺した金) 2母が男に金で買われているという思い込み(愛への不審) 3妊娠に悩む女子大生(知り合い)が必要とする中絶費用 お金をなんとかしようと、主人公らは犯罪に走り、その結末がラストにつながります。とても巧妙な展開です。 さらに、仁王立ちする男と足元にひれふす女の構図が、母と恋人、主人公と恋人、と反復されることにみられる計算されつくした構図、横移動を中心としたカメラ、背景のジャズ音楽。すばらしい。 すべてが終わり、新聞記者が若者たちの行動を教訓的に総括した後、カメラは溜まり場に残された彼ら・彼女らのモノをゆっくりと写します。清順監督の60年は安保闘争ではなく、これらのモノに現れる世代間の葛藤にあるようでした。

スタッフ・キャスト

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川地民夫杉田次郎
禰津良子谷敏美
奈良岡朋子杉田昌代
芦田伸介南原圭吾
中川姿子下条悦子
上野山功一小野安夫
守屋徹中島保
初井言栄母律子
沢井杏介布目豊
林茂朗江田
仙頭哲ヤマ
森原武範サンちゃん
穂積隆信飛島浩介
八代康二温泉マークの男
夏今日子温泉マークの女
高田栄子遊園地の女

基本情報


タイトル
すべてが狂ってる

上映時間

製作国
日本

製作年度

公開日
-

ジャンル