レビュー一覧に戻る
秋日和

秋日和

128

shinnshinn

4.0

小津最高か?小津再考。

お恥ずかしい話、けっこういい歳になるまで小津映画のどこがいいのかと思っていました。 お約束のせわしない切り替えしに、反復するようなゆるい会話がかったるい。畳で寝ころがったような高さからのロー・ポジッションがそれほど効果的なのか?。役者さんにあんな棒読み演出(指導)をして、こんなの俳優殺しだよぉ・・・(笑)。真正面から撮る原節子さんがどうもよくない・・・(ななめから撮ってあげた方が絶対にキレイ)、第一、役者さんがカメラのレンズを覗き込まないようしていて何だか苦しそうだ。小津さんの評価が高いのは、小津さんが亡くなったあとに外国の監督たちがOZ GOODと言い出してからじゃなかろうかと・・少しうがった見方をしていた時期もありました。 それでも、代表作といわれる後期の作品を何本か観て行くうちに、そんなに悪くないかもという気になって来ました。独特のゆったりとした空気感も慣れて来ると心地よい。間の取り方がほのぼのとしていて、たまにクスっと笑わせてくれる。原節子さんもしっとりと凛々しい(色気のようなものは、まだ自分には分かりません)。何よりも、映画のトーンが明るく、<当時の世相を反映している為なのか、あるいは映画のウソなのかは不明>とにかく 登場人物がみんな元気で前向きで、観ていて楽しい。悔しいけれど毎日誰かが、ホームからジャンプする現代の日本人よりもずいぶんと幸せそうに見える。 貝や、野菜のうまさが分かるようなったらもはやオジサンだけど、小津が分かるようになったら立派なオジサンだ。

閲覧数1,598