レビュー一覧に戻る
赤坂の姉妹より 夜の肌

kin********

4.0

ネタバレ三人姉妹

チェホフの戯曲に材を取ったものかと思いましたが、三人の姉妹という設定と、劇中劇として登場する以外はあまり関係ないようです。  夜の肌とは、興行的要請でつけた題名なのでしょうが、作品の内容からちょっと離れた下品なものですね。  三姉妹それぞれのキャラクターが粒立っているので、まったく飽きることなく観ることが出来ます。伊藤雄之助の怪演も見もの。また女性代議士を演じていた俳優さんはよく知りませんが、実にそれらしい演技で良かったと思います。若い蜷川幸雄を見られて嬉しくなりました。  淡島千景が「まごころ」と繰り返す志を、新珠三千代は「お姉ちゃんのは、利用できる男にだけ尽くすまごころよ」と喝破する劇作に拍手を贈りたくなります。冒頭、二人がつかみ合いのケンカをするシーンも胸がすくよう。  全体にきっちりと出来た人間劇、大人の映画です。川島雄三の女を描く手腕は見事。

閲覧数343