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赤穂浪士 (1961)

監督
松田定次
  • みたいムービー 7
  • みたログ 54

3.80 / 評価:25件

自分の立ち位置の確認のためにも

  • nqb******** さん
  • 2016年11月19日 11時37分
  • 役立ち度 3
    • 総合評価
    • ★★★★★

優秀映画鑑賞推進事業にて、鑑賞。

忠臣蔵とか赤穂浪士とかは、現代までも作られていてテレビドラマまで含めるといったいどれほどの作品が作られているのか、数が多すぎて数える元気もない。もちろんすべてを観ているわけではないけれど、日本人だからある程度は観ておかないととは思う。

これは1961年に制作されたもので、東映10周年記念作品と銘打ってある。監督は松田定次という人。残念ながらオイラはこの人はよく知りません。かといって今日はググる元気もない…。浅野内匠頭が大川橋蔵で大石内蔵助が片岡千恵蔵、千坂兵部が市川右太衛門。吉良が月形龍之介です。余談ですが市川右太衛門は北大路欣也のお父さんです。

 松の廊下での刃傷沙汰の前日、吉良の浅野内匠頭にたいする「いじめ」を心配した脇坂淡路守(中村錦之助)が浅野家に陣中見舞にやってきて酒を酌み交わす場面があるのですが、この場面が抜群にいいです。浅野内匠頭の心情がこれほどうまく描写されている「忠臣蔵」(赤穂浪士も忠臣蔵もおなじようなものですよね)を私はほかに知りません。この酒宴の席で浅野内匠頭が正室の阿久里(あぐり)とともに赤穂の暮らしを懐かしんでいると真にタイミングよく赤穂から家臣たちが釣ったという鯛が届くんです。鯛にはそれぞれ家臣の誰それが釣ったかわかるように名札がついていて、これは誰それの釣った鯛じゃ!とか言って奥方の阿久里に話しかけ、内匠頭は相好を崩します。むろんその中には大石内蔵助やその息子である大石主税(松方弘樹が演じています。この時点ではまだ出てきませんが)のものもあります。そして内匠頭は主税の釣った鯛が内蔵助の釣った鯛とそん色ない大きさだと喜び目を細めるのです。要はいかに家臣思いの主君であったかの描写なんですが、大川橋蔵が実にいい。脇坂淡路守の中村錦之助も「吉良なんて犬っころだと思えば、何言われても腹も立つまい。気にすんな」って励ますんですよ。それに対して橋蔵内匠頭も「何があっても私が我慢すればいいことだ」と決意を語るわけ。それが翌日の刃傷になるのだから、よりドラマ性が高まってるんですよ〜。

 余談ですが、奥方の阿久里は大川恵子さんという女優らしくない名前の方がやってます。とてもきれいな人です。よく存じ上げないんですが、お姫様をやらせたら右に出るものはいないと言われた方のようです。写真張っておきますね〜。ちなみにこの阿久里は内匠頭が切腹させられた後は仏門に帰依して瑤泉院(ようぜんいん)と改名しました。

 んで翌日、まず衣装が浅野内匠頭だけ違う。もちろん「これこれの衣装で登城すべし」と指示を出した吉良の嫌がらせです。そもそもこの日はどういう日だったかというと勅使(天皇の使者)が江戸城内に入って将軍と面談し、天皇のお言葉(勅語)を受けた将軍が挨拶を返す(勅語奉答)という最大の儀式が行われる日だったわけです。そして浅野内匠頭は勅使御馳走役という勅使接待の直接担当者で吉良上野介はその指南役で総責任者だったようです。勅使を出迎える衣装が違うという絶対絶命の危機は家臣が不測の事態の為に江戸城に届けておいた正規の衣装に着替えることで何とか回避はできましたが、着替えたことで勅使を出迎える時間に遅れてしまった。これを松の廊下で吉良に見とがめられ、ねちねちくどくど文句を言われた上に、挙句の果ては勅使御馳走役を外すと言われてしまいます。これはたぶん最大の武士の恥なので「それだけは何卒、平に御容赦を…」と吉良の前で土下座するんですが、蹴り倒されます。これでブチ切れるわけ。史実はともかく映画としては観客が納得できる作りになってます。いやぁ、昔の時代劇は観ておくべきだと思いました。まさに温故知新。自分の日本人としての立ち位置を確認するためにも!

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