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特急にっぽん (1961)

監督
川島雄三
  • みたいムービー 7
  • みたログ 18

3.73 / 評価:11件

川島雄三おそるべし!

  • nqb******** さん
  • 2015年5月19日 23時26分
  • 閲覧数 1837
  • 役立ち度 3
    • 総合評価
    • ★★★★★

 1961年東宝。川島雄三監督。フランキー堺、団令子、白川由美ほか。

 これは傑作!!この当時は“ひかり”ってのはまだなくていちばん速かったのが“こだま”なんですね。東京―大阪間が6時間半かかっていた。もちろん当時は最速ってことで自慢してます。(笑)その6時間半の車内の出来ごとを綴ったのが
この作品。爆弾騒ぎありーの、フランキー堺をめぐる団令子と白川由美の恋のさやあてありーの、隣に座った色っぽいチャイナドレスのおねーちゃんに鼻を伸ばす社長さんのエピソ-ドありーの、マザコン息子を見合いさせようと奮闘する母親ありーの、となかなか目が離せない展開になってます。

 当時の風俗がよく分かっちゃうという資料的な側面も担ってしまうというのが古い映画の面白いところでんな。(笑)なんと当時はこだまにはスチュワーデスがいたんですね。実際に映画のなかでもそう呼ばれています。白川由美はそのスチュワーデスのチーフみたいな役柄です。もと華族っていう設定で、ほんとにこの頃ってノーブル。娘の二谷友里恵ってのは明らかに劣性遺伝だね(^^;)それに対して団令子は食堂車のウェイトレスって役柄。スチュワーデスはちょっとお高くとまってて、それをあまり心よく思っていない食堂車の団令子を中心とするグループとちょっとライバル関係にあるってこともさりげなく挿入されています。もちろん、映画だからそれぞれの制服関係もばっちりね。スチュワーデスはウェストがきゅっと絞られてカッコよく、対して食堂車の連中はどことなく野暮ったいデザインになってます。また、当時の車内放送がどう行われていたのか、電話はかけられるのか、受けられるのかもわかります。

 タイムリミットが設定されているのも上手い。フランキー堺は食堂車の二番コック役なんですが、団令子に結婚を迫られています。結婚したら二人で会社を辞めて弁当屋をやろうというわけです。だけどフランキーは自分のコックの腕を試したいものだから弁当屋には二の足を踏んでます。彼女には大阪に着くまでの6時間半の間にプロポーズの返事が欲しいと迫られるし、白川由美には自分と一緒に赤阪でレストランをやらないかと誘われ、返事は大阪に着くまでにと言われてしまう。

 なんといっても圧巻なのが、クライマックス。団令子との結婚を決めた主人公が白川由美のほうが単なる誤解だと分かり、大団円を迎えるシーン。この一連の流れを一切の台詞なしでなんと車外からのカメラで窓越しに全てパントマイムだけで見せてしまうんです。登場人物が車両を移動するとそれに合わせてカメラも窓越しに移動してゆきます。

 オイラなんか黒澤さんの「天国と地獄」の身代金引渡しの列車のシークエンスのド迫力に度肝を抜かれたクチですが、その2年も前にもちろん規模や緊迫感など較べるべくもありませんが(映画の性格も狙いも違うし)それでも列車まるごと使って似たようなことをすでに川島監督がやっていたというのはちょっと驚きでした。(゚゚)侮れませんね、このひとは(笑)

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