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二人の息子 (1961)

監督
千葉泰樹
  • みたいムービー 1
  • みたログ 9

4.00 / 評価:8件

白川由美の血も凍る怖さ!

  • bakeneko さん
  • 2011年10月26日 11時15分
  • 閲覧数 629
  • 役立ち度 7
    • 総合評価
    • ★★★★★

脚本の松山善三のシビアな視点が寒々しいリアルなペシミズムに結実している“人間&人生ドラマ”の厳しい佳作であります。

年齢差が丁度良かったのか東宝映画では、宝田明と加山雄三が兄弟というシチュエーションが結構ありますが、大抵が真面目な兄と能天気な弟といったキャラクター設定であります。本作でもエリート会社員の兄とタクシー運転手の弟と言う設定ですが、兄が自己の家庭に汲々として親家庭を顧みないドライな気質なのに対して弟は失職した父(=藤原釜足)を思いやる情愛家に描き分けられています。そして、父弟の経済的状況が困難を極めていく様をじわじわと描いて本作はリアルな困窮感で観客を窒息させながら、冷淡な兄の感情の動きをハラハラしながら注視させるのであります。
志村喬を始めとして、いつもの千葉組の役者が賑やかに出演している作品ですが、喜劇色は抑えられていて、代わりにブレッソンレベルの冷徹なリアリズムで人間のエゴと他人の困窮への無関心が描かれています。
静と動で肉親の葛藤を演じる宝田&加山に、静かな落胆を見せる藤原と―リアルな演技が火花を散らす作品ですが、出色なのは家庭の安定を順守しようとする兄嫁の白川由美の“リアルな怖さ”で、シャレに成らない&思い当たる恐ろしさに既婚男性は縮みあがること間違いなしであります(そして未婚男性は“女の正体”を活目して見よ!―わぁ御免なさい)。

虚飾の無いシビアなドラマを見たい方にお勧めの“厳しい人生真理”の映画で、ゴジラの伊福部音楽を伴奏に現れる白川由美に震える一級の恐怖映画であります(いや、マジでこの世で一番怖いって!)。



脱線
本作を観た後で「地球防衛軍」を観ると、白川由美達を拐って伴侶にしようとする“婚活宇宙人=ミステリアン”(統領は土屋嘉男)に、“連れて帰るのは河内桃子だけにしとかないと、あんたの星滅びるよ!”と助言したくなります。

詳細評価

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