瞼の母
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作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(8件)


  • aco********

    3.0

    話芸的なリズム感

    ローアングルの長回し。画面を額縁のように仕切って描かれる人と人の距離(というか断絶)、背後の情景の移ろいが物語を丁寧に支えている。 個人的に、話がベタベタすぎるのを少し我慢しなきゃいけない感はあるのだが、当時の社会風俗の様子や着物の美しさも含めた加藤泰の演出のこだわりを楽しんでいるうちに惹き込まれ、舞台が江戸に移ってからは特にあっという間。 心理変化に伴うキャメラの回転!そして「ここぞ!」というシーンでの、顔がスクリーンをはみ出さんばかりの超クローズアップ(これを巨大スクリーンで体感している様を想像せよ)! 約15年ぶりの鑑賞だが、台詞配置やカット割り等のリズムに、落語や講談のような話芸的リズムを感じたのは発見だった。 人情噺のような物語も、悪くはないんだけど、それだけだと観ていて正直キツい。加藤の演出は、たしかに完璧に物語に則って構築されているけれど、その形式だけを抜き出してみても、十分に観る快楽のようなものが体感できる。 とは言っても、「おめぇら、両親はいるのかい?子供は?いねぇんだな!(ブシュッツ!)」にはシビレたなぁ。 また15年後くらいに観ると思う(まだ生きていればの話だが)。

  • kin********

    5.0

    ネタバレご存知番場の忠太郎

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • じぇろにも

    4.0

    ネタバレ錦之助と松方の言い争い

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • 太郎

    5.0

    わかっているという展開でも涙してしまう

    これはすごくいい映画です。観客の期待に応えて、母親が息子の名を呼ぶシーンには思わず涙涙。娯楽映画にとって大切なの観客を裏切るのではなく、観客の期待に応えること、それをどのような形で観客に提示するかということ、改めて実感させられました。すごくうれしかったです。

  • どーもキューブ

    5.0

    番場のちゅーたろう

    加藤泰リメイク監督、中村錦之助出演。まぶたの母。(はじめ読めなかった)加藤監督の長廻しの素晴らしさが光る。汚いお婆さんから情報を得る中村様のシーンの素晴らしい事。松方さんの本当に若い子分。べらんめいな口調の中村錦之助が実に母思いの流浪ヤクザをたっぷり演じてます。「沓掛時次郎」より、叙情性に厚みがあり同じ加藤監督の中では本作の方が好きです。またラストもいいです。たまーに頭の中に「番場のちゅーたろうでやんすっ。」というあの声が聞こえます。錦之助様の名調子をぜひ!また、加藤泰の画面構図も見もの!

  • dqn********

    4.0

    子を思う気持ち、母を慕う気持ち

    長谷川伸の原作を映画化。出演・中村錦之助、助演に松方弘樹(若い!)など。番場の忠太郎(中村)はヤクザ者、母親とは小さい頃に生き別れた。弟分・半次郎(松方)の諍いを助けた後、忠太郎は、母親を探しに江戸へとやってくる。 ド定番の展開ながら、テンポの良さ、臭くなり過ぎない演出(ほろっと泣ける位が気持ち良い)、個性的なカメラワーク(横アングル・ローアングル)、俳優陣の的確な演技と、見所たっぷりの娯楽作品。 まずは錦之助の魅力をたっぷり堪能。セリフ回しにしびれ(「今夜の俺には逆らわねぇほうがいいぜ」ってセリフがかっこ良いです)、母親恋しさに涙する姿にこちらもホロリ(半次郎の母親を自分の母と重ね合わせる場面が特に良い)。 しかし本作の本当の主役は、母親役の女優陣たちではないだろうか。半次郎の母親おむらの夏川静江、盲目の三味線弾き・浪花千栄子(この場面の長回しは素晴しい)、夜鷹おとらの沢村貞子(忠太郎に色目使うのが笑える)、そして忠太郎の母親おはまの木暮実千代。息子を思うゆえの厳しい態度をとるおむら、死んだ子どもを思い出し涙ぐむおとら、おはまも最初は忠太郎を冷たくあしらうが、それも息子が死んだと思っていたためで、最後には忠太郎への愛情を思い出す。 母親の子どもを思う気持ち、そして子どもの親を慕う気持ちが胸をうつ。 男なら特に泣ける映画かも。男はみんなマザコンと言いますし…。 

  • ********

    5.0

    見える母親、見えない母親

    1962年。加藤泰監督。5歳で母と別れた男が、やくざとなり、母を探す旅へ。やっと見つけた母親と再会するが、、、という話。主役の中村錦之助は母と再会したあまりの感動に笑ってしまいます。 母探しの過程で出会う他の母親たち(弟分の母、盲目の芸人、夜鷹)へのやさしい心配り。主人公にはみんな母親に見えている。博打で買った金を「あぶく銭だから」といって彼女たちに配る姿には、戦後日本の経済発展とその対価の行方を見る思いです。「見える母親」たちに報いる映画。 しかし本当の母については「瞼を閉じれば母がいる」というのだから、最初はイメージだけの「不在」?。大家のおかみさんとなった母(木暮美千代)と直接会って拒絶されると、涙をぬぐって見ないようにするのだから、次にあるのは「否定」?。そして追いかけてきた母と会わないように涙を流して旅にでるのだから、最後は「決断」?。「見えない母親」の意味が変わっていく映画でもあります。 母親たちと主人公の間にある木や柱や樽や障子の「たてのライン」は、母との距離を表しています。映像的に常に分断されている母と子。そして木暮美千代。なにこの人の存在感。大きな体と長い手足がすばらしいです。

  • aki********

    3.0

    瞼の母はつれなかった

    やたらと錦之助が泣く、という映画だった。確かに錦之助は上手いし、加藤監督の独特のカメラ・ワークが満載なのだけれど、私には今一つ盛りあがりに欠ける気がした。 そもそも、個人的に嫌いな役者が多いのね。沢村貞子、阿部九州男、河原崎長一郎など。 それはさておいても、忠太郎とおはまの再会シーンがいわばメインデッシュで、ここはとてもよいのだが、それ以外の前菜だのデザートの部分が、貧弱に思える。舞台劇と映画の演出ポイントの違いだろうか。

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