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二・二六事件 脱出 (1962)

監督
小林恒夫
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3.62 / 評価:13件

本邦映画には希少と言える作品

昭和という時代において、世間を驚倒させた1936年2月26日に起こった皇道派青年将校によるクーデタである二・二六事件の裏面史を元憲兵小坂慶助の原作『特高』に求めた野心作。二・二六事件で多くの要人が暗殺される中、反乱軍に襲撃され、占拠された官邸から脱出した岡田首相(劇中では岡部首相)のエピソードの映画化。

昭和初期の社会の原動力ともなった若者たちの純粋さが昭和11年2月26日に皇道派青年将校が決起し「昭和維新断行・尊皇討奸」を掲げ、当時の陛下の股肱の臣である元老や重臣らを襲った事件を引き起こしたといっても過言でない。
統帥権独立が軍独走の隠れ蓑となった。統帥権干犯を盾にして下克上が是認されるような風潮の下では、第一線に出征した軍人としては、中央の方針に従うより、兎に角行動して勲功を立てたいという誘惑に勝てなかった。2・26事件で命拾いした首相岡田啓介は後にこう述べている。「なぁに、皇道派とか統制派とか、喧しいことをいっても、本当は陸軍の膨大な機密費の取り合いさ。その頃の陸軍の機密費は百万円、海軍は二十万円位だったかな。その機密費をどちらが握るかという派閥の争いだよ」。

1930年代のGNPの成長率は農業と消費を犠牲にしたものであった。戦前の日本経済は労働者、農民の低所得の水準の上に組み立てられたものであり、高橋財政はこの様な歴史的基盤の上に展開されたのである。
戦前の日本経済の弱点は、輸入原料への依存が益々増大したことである。この様な明白な障害から脱却したいと謂う願望が日本の帝国主義的要素の強化を助長した。青年将校の一等国に似た自惚れが国運を不確かなものとする危険性を孕んでいた。

二・二六事件がテーマの映画
1967.「宴」
1969.「日本暗殺秘録」 明治・大正・昭和の暗殺ドラマ
   幕末から、明治、大正、昭和10年代にかけて起きた9つの暗殺事件を、血盟団事件
を中心にし   て綴った日本暗殺百年史というべき作品。
1980年:「動乱」 監督・森谷司郎
1989年:「226」 監督・五社英雄

「・・・騙されたものの罪は、ただ単に騙されたという事実,そのものの中にあるのではなく、あんなにも造作なく騙されるほど批判力を失い、思考力を失い、信念を失い、家畜的な盲従に自己の一切を委ねるようになっていた国民全体の文化的無気力、無自覚、無反省、無責任などが悪の本体なのである。・・・」「戦争責任者の問題」について映画監督伊丹万作

「偽りを述べる者が愛国者と称えられ、真実を語る者が売国奴と罵られた世の中を、私は体験してきた」 三笠宮崇仁『日本のあけぼの――建国と紀元をめぐって』光文社1959年刊「はじめに」より

「国粋主義のメンタリティーは投資理論の世界では必ず敗北する」 

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