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誇り高き挑戦 (1962)

監督
深作欣二
  • みたいムービー 3
  • みたログ 16

3.40 / 評価:5件

ニュー東映!異色ドキュメンタリー巨編?

  • osugitosi さん
  • 2009年9月9日 20時14分
  • 閲覧数 537
  • 役立ち度 8
    • 総合評価
    • ★★★★★

30年ほど前、この映画は(学生時代、東京にいたので)、
フィルムセンターで見た記憶はありますが、
ほとんど中身は覚えていません。

少し遠いレンタル屋に行くと、これが置いてあったので
さっそく再見しました。
ちなみに、その店には、近くのレンタル屋には置いてない
「悪魔くん」「超人バロム1」「イナズマン」などの
東映系特撮ヒーローものがあったので、その辺も借りました。

余談はさておき
内容を述べます。

鶴田浩二が「鉄鋼新報」という業界新聞社の記者で、
彼は、「三原商事」という会社がマシンガンを製造して
これをある国へ売ろうとしていることを突きとめます。
その間に入っている武器の売人(死の商人)に丹波哲郎が扮してます。
丹波はある南の国の革命派に武器を売ろうとしています。
それを阻止しようと、その国の反革命派も来日しています。
さらにその裏には某大国が糸をひいています。

鶴田は過去に大手の新聞社に勤めていた。
しかし、その頃、彼はホステス殺し事件を追及しており、
事件の真相が分かりかけた時、某大国からの妨害により
新聞社はくびにされ、彼自身もリンチを受けた経験がありました。
日本が敗戦し、某大国に占領されていた時期のことです。
そのホステス殺人事件の10年後であるこの武器密輸事件もまた
某大国によって黒い霧に包まれてしまうのか・・・・
マスコミである彼にはその霧を吹き飛ばす力はあるのか?

そう、この作品のテーマは某大国への批判。
そして、敗戦から戦後への日本の日本人の意識は?
玉音放送の「耐え難きを耐え、忍び難きを忍び」というお言葉の持つ意味は?
そういったことがアクション、サスペンスもの、ニュー東映風な形をとりつつ、
浮かび上がって来るのであります。
当時の予告編には「異色ドキュメンタリー巨編」などと銘うってます。
大げさではありますが、当たってる部分もありましょう。

ということでテーマは重い問題を含んだものですが
展開としては、やはりアクションものの領域をでていない。
南の国の反革命派には山本燐一ら日本人俳優が演じていて
思わず笑えてしまったり、鶴田の新聞記者にしても
敵地に乗り込んでの活躍など、いくら元軍人でも強すぎ。
リアリティーは不足(同じような題材の「日本列島」などと比べるととくにそう思えます・・・)です。
見てて、これは、後のテレビシリーズ「キイハンター」などに通ずるノリだと思います。
そういえば主人公の名前も「黒木」です。(ただし、丹波でなく鶴田の方です。)

ほかにも突っ込みを入れられる部分は多いのですが、
それらの欠点を吹き飛ばすのが
深作監督のかっこよさであります。
全編の各カットの構図、全部ダイナミック!決まってます。絵になってます!
おなじみの写真画像を効果的に使う手法もこの頃からやってました。
これがあるから傑作とよんでもいいなと思わされるのです。

さらに、よい点は、ラストシーンであります。
「人が変われば世の中も変わる」と殺されたホステスの妹(大空眞弓!)が
主人公の鶴田に言います。
鶴田は今まで外さなかったサングラスを外します。
太陽の光でまぶしそうなかれの目のアップ。
そして、そのかれの目の前には国会議事堂が・・・
そう、これからの日本も変わるんだという、希望を持たせるようなラストです。

なんか、ちょうど今、2009年9月の日本とタイムリーに重なるようなラストですね?

詳細評価

物語
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音楽

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