青べか物語
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作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(8件)


  • おすむすだん

    5.0

    橋の向こうに俗なる桃源郷

    最初、テレビ放送、東京12チャンネルで見たのかな。それから、銀座並木座で見た。その後、動画で観たりしたが、画質悪くいい画質で観たいと思ってたところ、衛星劇場に加入し、いい画質で観た。べか舟で森繁が行き、左幸子がしゃがんではやし立て、船が通過すると、逆さに覗く顔。そこから引き込まれ引き込まれ、気の置けない登場人物の俗なるエピソードに、笑い、涙して、何とも言えない感情にしたる。水木しげるの『丸い輪の世界』みたいな、どこまでも懐かしく、帰りたくないと思わせる1時間42分の世界。また、行こう。

  • kin********

    3.0

    ネタバレ古きよき

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • moe********

    4.0

    青べか船が懐かしい千葉の原風景

    東京ディズニーランドは埋め立て地だが、昔は漁業盛んなところであった。 森繁氏演ずる主人公は、この土地の「あまりにも人間的な土地」に違和感を覚えつつも、個性豊かな千葉県人に影響を受ける。 ロケハンがメインであるが、撮影風景が素晴らしく、東京近郊にこういう土着的なところがあったことを思い出させる。川島監督は、撮影の岡崎監督に「記録映画となるよう、東京近郊にこういうところがあったことを撮影してほしい」と命じた。 左幸子、東野栄次郎、森繁久弥の人間性を思いっきり演出させ、川島の特徴である「(東京にある)土着性」を映像化した。 スマートではない東京人を記録映画として残した。「洲崎パラダイス/赤信号」にもつながる記録性豊かな映画である。

  • miy********

    5.0

    映画の時代の映画  川島と森繁 天才二人

    昭和37年(1962年)制作の映画。原作 山本周五郎、脚本 新藤兼人、監督 川島雄三、主演 森繁久弥 の映画をBSで一部だけ見てこれはどうしても見たいと思っていた。 九条のシネヌーヴォの「生誕百年記念 森繁久弥映画祭」のラインアップの中で上映されることがわかったので9日に観に行った。  昭和30年代の浦安(映画では浦粕)の町。こんな場所((クリック)だったことをもう地元の人でも知らないだろう。 そして多彩な俳優陣が凄い。躍動する男優、女優たちを見て、嬉しくて仕方がなかった。日本映画の残光がまだ煌めいていたころの喜劇名画だと思う。  市原悦子さんや池内淳子さんが健康なお色気オーラを振りまいてくれていた。

  • bakeneko

    5.0

    ネタバレねずみの国になる前は…

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • sky77

    5.0

    失われし時代はるか・・・

    遠浅の海に続く葦原と水路の風景に心を奪われた。ベカ船で海に出て、ボケーとしたり釣りをしたり。主人公ならずとも、自分もこんなところでしばらく過ごしてみたくてたまらくなった。 ロケ地はどこだろう。まさか映画製作時の昭和30年代後半の浦安? だとしたら、何だか切ないなあ・・・発展とともに失われたものの大きさが。 失われたのは風景だけはない。たくましく生き抜く人々の姿を見ると、今の日本人はみな神経むき出しのガラス細工人形のように思えてくる。 こんな日本もあったのか・・・現在とのあまりに大きな違いがいつまでも心に残った。

  • inu********

    4.0

    1960年代の浦安、浦安市民必見?!

    作家と浦安の漁村との交流記。 似た映画だと、 どん底(黒澤) 運がよけりゃあ(山田洋次) 貧乏でも、明るく力強く日々生きる人々。 面白い。 「洲崎パラダイス 赤信号」と似たような場所だなと思ったら、 それはそうだ、江東区と浦安近いよね。 映像としても貴重。 今はもう埋め立てられているでしょう。。。。 ここに住んでいた人達はどこに行ったのだろうか。。。? 浦安市民は、千葉の中でも所得が高く 東京24区だと自慢していた人がいた。 40~50年前まではこのような景色が広がっていたとは 思っていないだろうな。。。

  • dqn********

    4.0

    古い漁師町を舞台にした群像喜劇

    千葉県浦安の古い漁師町にやってきた一人の作家、彼を通じて描かれる住民たちの生態。主人公の作家先生に森繁久弥。ちなみに青べかとは、主人公が住民から買い取る小舟のこと。 川島監督お得意の群像喜劇を土着的共同体の中で展開。文化人(=近代人)の主人公と、田舎(=前近代)の人々の対比も意識されているか。 高度成長から取り残されたように残る漁村、そこで暮らす住民たちの面白おかしいエピソードの数々。先生にたかる東野英治郎や加藤武(大声でバカ騒ぎ)、新妻に逃げられるフランキー堺(でも次の奥さんは成功)、若い警官を手玉にとる市原悦子たちのふてぶてしさ、幟が立つ・立たないといった田舎らしい猥雑なユーモア、先生にお熱の芸者・左幸子が見せる陽気さなど、下品だけど生命力漲る人々。 その中で、船長(左卜全)のノスタルジックな回想(まるで「野菊のごとき君なりき」)や、増さん夫婦(山茶花究と乙羽信子)の切ない過去と、ホロッとさせるエピソードが巧く挿入されている。また陽気が快活、エゴ剥き出しの人々の中で、終始傍観者的な主人公の立ち位置は、監督の醒めた視点を表現しているようで興味深い。 セリフにある通り、日本の近代化の流れの中で、この漁村も滅び行く運命。そのペーソスが、笑い溢れる展開にどこか物悲しい雰囲気を与えている。

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