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放浪記

放浪記

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kin********

5.0

映画人の矜持

ここには日本映画黄金期の、背筋をシャンと伸ばした姿勢の映画作りがある。 トップ女優でありながら、あえて汚い作りで主演するという高峰秀子の姿勢。 今だったら大声あげて泣き叫ぶような芝居になる場面で、淡々と、無表情に、 諦めきったような芝居をさせる成瀬演出の姿勢。  大衆に迎合することなく、芸術を極めようとしている。 その姿勢に始めはやや退屈でも、徐々に引き込まれ、最後にある感銘が残る。  映画職人たちの至芸だ。

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